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関川から「ゴールを決めたかった」。日本航空のエースFW師岡は旧友対決目前で涙の敗退

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日本航空高FW師岡柊生はシュート7本も実らず…。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.5 選手権準々決勝 瀬戸内高 1-0 日本航空高 フクアリ]

「この前ずっと止められていたので、今回勝って、流経とやって(関川)郁万を止めたかった。あそこからゴールを決めたかった」。

 日本航空高FW師岡柊生(3年)は、両チーム最多のシュート7本。ゴール前に推進力を持って潜り込んでくるストライカーは相手にとって危険な存在であり続けていたが、1点を奪えないまま後半27分に途中交代。準決勝で流通経済大柏高と対戦するという夢は目前で潰えた。

 師岡は、FC多摩ジュニアユース(東京)時代のチームメートの活躍に刺激を受けてきた。当時2トップを組んでいた山梨学院高FW宮崎純真は昨夏のインターハイで優勝し、甲府入り。桐光学園高に進んだ3人もインターハイで準優勝している。そして、今大会での対戦を熱望していた相手が、昨年度の選手権準優勝校・流経大柏の鹿島内定CB関川郁万だった。

 師岡は怪我で悔しい思いもしながら努力を重ね、3年目の冬にようやく彼らと同じステージに立つことができた。県予選決勝後「(関川と対戦したら)クリアさせないように全部収めて散らしたり、得点決めたりしたい」と語り、その旧友とは大会直前の練習試合で対戦。関川は「(そのような場面は)作らせなかったですよ」と微笑み、師岡は全国準決勝でリベンジするつもりでいた。

 今大会はチームを最前線で牽引して準々決勝進出。だが、宮崎らから「頑張れよ」とエールを受けて臨んだ瀬戸内高戦が高校ラストマッチとなった。「最後泥臭さが足りなかった。チームを救ってあげられなくて悔しい気持ちでいっぱいです。あとはシュートだけだった。そこを決められていたら良かった。(今大会)チームのために走れたことは良かったんですけれども、最後エースとしてチームを助けられなかったのは悔しかったです」。涙で目は真っ赤。エースとしてチームを救えなかったことを何よりも悔しがっていた。

 次は大学サッカーでの活躍が目標だ。「この経験を大学でも活かして、他のFC多摩の人たちに負けないくらいの活躍をしていきたい」。経験と悔しさを持って進む大学で課題となったシュートなどを磨いて、活躍して、旧友たちに追いつく。

(取材・文 吉田太郎)

●【特設】高校選手権2018

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