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桐光学園は神奈川準決勝から登場! 1年生MF岩根は先輩離脱を糧に進化して選手権へ

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インターハイ優秀選手の桐光学園高MF岩根裕哉はさらに成長を遂げて、選手権でも日本一を目指す

 第98回全国高校サッカー選手権神奈川県2次予選の組み合わせが決まった。神奈川県は、今夏のインターハイで初優勝を果たした桐光学園高をはじめ、インターハイ出場の東海大相模高や関東大会予選優勝の日大藤沢高、昨年度選手権予選準優勝の三浦学苑高、他にも湘南工科大附高桐蔭学園高横浜創英高川崎市立橘高平塚学園高などの強豪が争う激戦区。参加40校が、9月14日と15日に行われる1回戦から、11月30日に開催される決勝まで熱戦を繰り広げる。

 最注目は夏の全国王者で、神奈川連覇を狙う桐光学園だ。U-20日本代表FW西川潤主将(3年、C大阪内定)が「夏、優勝しましたけれども、また冬の選手権も、プリンスで昇格もしなければいけないという目標があるので、そこは一つ一つ切り替えて全員で頑張って行ければ良いかなと思っています」と語るように、新たな目標へ向けてスタートを切っている。

 その西川がU-17ワールドカップ(10月26日~11月17日、ブラジル)に出場するU-17日本代表メンバー候補になっている関係で今回、桐光学園は準決勝(11月23日)が初戦となる“スーパーシード”。準備期間の長さや初戦が準決勝という難しさがある中、インターハイの5試合で経験を積んだ選手たちがどのように乗り越えるか注目だ。

 インターハイ後、中盤の柱であるMF中村洸太(3年)が負傷離脱。また、注目の大型DF奈良坂巧(2年)やDF荒井ジュリアン海都(2年)が怪我で別メニュー調整となったが、1年生DF馬場拓己らが出場チャンスを獲得。また、2年生の大型ストライカーFW庄司朗やインターハイ優秀選手の1年生MF岩根裕哉が存在感を示すなど、秋へ向けた選手層向上やチームの進化が期待されている。

 特に中村とダブルボランチを組んできた岩根は、責任感が高まっている。これまで、1年生MFは試合中、中村にミスをフォローしてもらっていたと同時に、隣にいる彼から学ぶことが多かった。だが、中村不在となった今、「もちろん残念な部分もあるんですけれども、結構前向きに捉えていて、洸太君が怪我から帰ってきた時に(パートナーが)自分で良かったなと思ってもらえるように、もっと自分から積極的にボールを受けたり、配球したりしていきたいです」と成長への意欲を見せている。

 インターハイで先発メンバーとして戦い抜き、優秀選手を獲得したことも自信に。「インハイ予選前とか、予選ではあまり自分が受けてサイドを変えたりすることができなかったんですけれども、本戦終わってから、自分がDFラインに落ちてサイドへ振ったり、落ち着かせることができるようになったので、それは成長したのかなと思います」と手応えを実感している。

 得意としている左足のサイドチェンジやプレースキック、攻撃の組み立てに加えて、ミドルシュートやラストパスでより得点やアシストの数を増やす考え。SHからポジションを下げてボランチを務めているMF神田洸樹(3年)と良さを出し合いながら、チームを勝たせる存在になることを目指す。

 インターハイでは1年生で早くも日本一を経験し、1年生で唯一の大会優秀選手に選出。ただし、反響は思っていたほど大きくなかったという。だからこそ、選手権で「もう一回獲ってやろう」という思いが強くなっている。もちろん、選手権日本一を成し遂げることは簡単ではない。それでも、頂点の景色を知るルーキーは、自らが進化することでチームをよりレベルアップさせ、まずは神奈川突破の原動力になる。

以下、神奈川県予選組み合わせ
【神奈川】
[1回戦](9月14、15日)
(1)市ケ尾高 - 星槎国際高湘南
(2) 横浜創学館高 - 逗子高
(3) 秦野総合高 - 弥栄高
(4) 横浜市立東高 - 横須賀総合高
(5) 光明相模原高 - 厚木北高
(6) 大和高 - 湘南学院高
(7) 旭高 - 荏田高
(8) 相洋高 - 綾瀬高
(9) 元石川高 - 慶應義塾高
(10) 法政二高 - 逗子開成高
(11) 日本大高 - 湘南高
(12) 鎌倉高 - 川和高
(13) 横浜市立戸塚高 - 横浜栄高
(14) 向上高 - 麻布大付高
(15) 桐蔭学園高 - 橘学苑高
(16) 上鶴間高 - 座間高

[2回戦](9月21、23日)
平塚学園高 - (1)の勝者
(2)の勝者 – (3)の勝者
(4)の勝者 – (5)の勝者
(6)の勝者 – 三浦学苑高
日大藤沢高 - (7)の勝者
(8)の勝者 – (9)の勝者
(10)の勝者 – (11)の勝者
(12)の勝者 – 川崎市立橘高
湘南工科大附高 – (13)の勝者
(14)の勝者 – 横浜創英高
(15)の勝者 – (16)の勝者

東海大相模高は3回戦から、桐光学園高は準決勝から登場。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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