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チームメイトも「信じて走る」静学のプレースキッカー井堀がCKとFKで2アシスト

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セットプレーで2アシストを記録した静岡学園MF井堀二昭

[1.5 選手権準々決勝 徳島市立高 0-4 静岡学園高 駒沢]

 正確無比のセットプレーで徳島市立(徳島)の堅守を突き崩した。静岡学園高(静岡)は前半16分、MF井堀二昭(3年)の左CKにDF阿部健人(3年)が頭で合わせ、先制点。同20分には井堀の左FKをニアでFW岩本悠輝(3年)がそらし、ファーサイドにヘディングシュートを流し込んだ。

 立ち上がりの前半3分に獲得した左CKのチャンスでは井堀のファーサイドへのキックをDF田邉秀斗(2年)が頭で折り返したが、そのままゴールラインを越えていた。「最初はファーを狙って、それも狙いどおりだった。2本目は真ん中に蹴って、狙いどおり阿部が決めてくれた」。キッカーの井堀はそう胸を張る。

 前半20分のFKも「ゴールに向かって速いボールを蹴ろうと。(岩本が)うまく走り込んでくれて、ゴールにつながって良かった」と思い描いていたとおりの軌道だった。1回戦の岡山学芸館戦(○6-0)では鮮やかな直接FKを決めていた井堀が今度はCKとFKで2アシスト。ここまで無失点だった徳島市立から連続ゴールを奪った。

 全国高校総体を含めると、全国大会6試合中5試合で無失点を記録していた徳島市立。全国総体では3試合連続で0-0からのPK戦を制し、今大会も1回戦で尚志(福島)を0-0からPK戦で下していた。堅守を武器にするチームに対し、絶対に欲しかった先制点。井堀は「相手は引いてくるチーム。崩して取りたかったけど、セットプレーで取れば相手も前に出てくる」と、してやったりだった。

 埼玉スタジアムで行われる11日の準決勝・矢板中央戦までは約1週間空く。キャプテンの阿部も「井堀はキックの精度が高い。自分たちも信じて走っている」と絶対の信頼を寄せるプレースキッカーは「一回静岡に帰って、また調整していきたい。(準決勝では)多少緊張するかもしれないけど、普段どおりやれれば絶対に勝てる。気持ちの面をコントロールして臨みたい」と誓った。

(取材・文 西山紘平)
●【特設】高校選手権2019

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