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PK失敗に泣いた1年前…まずはリベンジ達成! 帝京五10番FW金坂圭隼「全国で戦う姿を先輩にも見てもらえるように」

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ロングスローも投げるFW金坂圭隼(3年)

[11.3 高校選手権愛媛県予選準決勝 済美高 1-5 帝京五高 北条球技]

 帝京五高の最前線で攻撃を牽引してきたFW金坂圭隼(3年)にとって、最後の選手権大会は自分のためだけの戦いではない。

 昨年の愛媛県予選準決勝の済美戦。1-1で迎えたPK戦で5人目のキッカーを務めた金坂はゴール右を目掛けて蹴り出したが、そこに相手GKが立ちはだかった。同時にチームの敗退が決定。背番号10を任されていた2年生FWは頭を抱えてその場に崩れ落ちた。

「試合が終わった後、一つ上の先輩と顔を合わせた時に申し訳ないという気持ちが強くて、卒業した後も何人か会うことがあったけどそのたびに悔しかった。絶対に全国に出て、全国に出て戦う姿を先輩にも見てもらえるように頑張りたいと思っていた」。

 今年の準決勝も同じ済美が相手。リベンジの舞台は整っていた。「準決勝はとにかく勝つことを目標にしていた」。昨季と同じ10番に身を包んだストライカーは試合序盤から巧みにボールを引き出し、パワフルな攻撃陣の最先鋒を担い、見事に勝利に貢献してみせた。

 この試合では約1か月前に負った肩の脱臼から明け、「練習して飛ばせるようになったわけじゃないけど、肩周りが柔らかいので遠くまで飛ぶんだと思う」というロングスローも解禁。1点ビハインドからの逆転劇につながる猛攻を持ち味の“強肩”でも支えた。

 もっとも、大事なのは次の1勝。ここで立ち止まるつもりはない。

「ロングスローが得意と思われているけど、僕は正直プラスアルファで考えていて、自分が一番得意なのはゴール前の動きや点を取る部分。決勝では点を取りたい」。昨季の悔しさを晴らすべく、自身のゴールで全国に導くつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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