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プレミア5チームが入った“死のブロック”も…大津主将FW碇明日麻「とにかくワクワク」「今年こそは全国優勝を」

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大津の主将FW碇明日麻(右)は「とにかくワクワクしている」と話した

 一昨年は準優勝、昨年は4強と2年連続で国立競技場での試合に勝ち進んでいる大津高だが、悲願の日本一への思いはより強まっている。現在プレミアリーグWESTで18得点を決めて、得点ランキングトップに立っている注目FWでもある碇明日麻(3年/水戸内定)主将も、「大津らしいサッカーで、今年こそは全国優勝をしたい」と力強く意気込んだ。

 その大津の初戦は岩手県代表の遠野高に決まった。30回目の出場を誇る名門で、今年の春の東北大会を制した実力校だ。碇も「しっかりと結果を残してきているので、勝負強い印象」と遠野の印象を語る。もっとも、今月11日の決勝後に碇は「強いチームと戦って、大津高校の価値を示したい」と話していた。その意味でも初戦の相手として不足はないだろう。

 大津は10月初旬に、昨年部内で不祥事があったことが明るみになり、当面の活動自粛に迫られた。約1か月で処分は解かれたが、選手権の予選をぶっつけで戦わないといけなくなるなど、選手たちは難しい調整を強いられた。県大会の決勝では熊本商に苦戦したが、3年連続となる代表権を獲得。碇も「この難しいコンディションの中で優勝できたのはよかった」と安どの表情をみせていた。

 そして抽選の結果、青森山田、静岡学園、昌平、米子北、そして大津と、高校年代最高峰のプレミアリーグを戦う5チームが入るブロックを戦うことになった。“死のブロック”とも言える最激戦区となったが、碇は「とにかくワクワクしている」とニヤリとする。自分たちの力を発揮できれば、おのずと結果はついてくる。“2年連続の悔しさ”を知る大津が、荒波に立ち向かう。

 ただ当然、遠野も“大津狩り”に照準を絞ってくることになる。今夏のインターハイでは初戦で市立船橋高と対戦し、1-5で敗戦。奇しくも相手が同じプレミアリーグを戦うチームになったことで、DF畠山哉人主将も「非常にワクワクしています」と意識を十分にする。そして「自分たちの流れを作れれば戦えると思うので、流れを作れるようにやっていきたい」と難敵撃破を見据えた。

●第102回全国高校サッカー選手権特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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