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[選手権予選]盛岡商、県決勝記録の7発V!仙台入り藤村もPK決め全国へ:岩手

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[11.6 第90回全国高校選手権岩手県大会決勝 遠野1-7盛岡商 盛岡南]

 第90回全国高校サッカー選手権岩手県大会決勝が6日、盛岡南公園球技場で開催された。霧雨の中行われた盛岡商と遠野との決勝は圧倒的な攻撃力を見せつけた盛岡商が、FW花坂直人(2年)のハットトリックなど現行の大会形式となった1971年度以降の決勝戦最多得点記録となる7得点を挙げ、7-1で快勝。遠野を寄せ付けず5年ぶりの優勝を成し遂げた。

 立ち上がりこそ遠野のプレッシャーに押し込まれる時間もあった盛岡商だが、ベガルタ仙台加入内定のキャプテンMF藤村慶太(3年)とU-17日本代表候補谷村憲一(2年)が徐々にボールを中盤で落ち着かせ始めると、次第にサイド攻撃から一方的に攻め込む展開となった。そして26分、左サイドに開いた谷村からのクロスを受けたFW豊岡勇気(3年)がヘディングシュートを決めて先制した。

 堅守を誇る遠野も盛岡商攻撃陣を自陣の守備ブロックの中に押し込めて何とか前半は1失点に抑えたが、後半に入ると盛岡商がさらに攻撃の勢いを強めて遠野の守備組織を粉砕した。まずは1分、右サイドハーフ村田洸(3年)のクロスから谷村がヘディングシュートを決めて2点目。7分にはコーナーキックから谷村のシュートがクロスバーに跳ね返ったところを花坂がゴールに押し込んで3-0とリードを広げる。

 そして19分には佐々木海人(2年)がPA内で倒されてPKのチャンスを得た。PKキッカーは2年連続決勝戦でPKを外し涙を飲んだ藤村。場内が固唾を飲む中、藤村はプレッシャーをはね除けてPKを決めて4点目を挙げた。

 その後は集中が切れた遠野のミスを突き、23分には藤村のパスを受けた花坂がGKに一度弾かれたシュートのこぼれ球をゴールに押し込み5点目、33分には豊岡が相手GKをドリブルで抜き去り6点目、37分には右サイドからのクロスに花坂が頭で合わせてゴールラッシュを締めくくった。遠野も終盤、キャプテン菊池学(3年)が積極的に攻撃参加し、試合終了間際にFW本間達耶(1年)がゴールを決め一矢報いたが、このゴール直後に試合終了。7-1で盛岡商が圧勝した。

 全国優勝した第85回大会以来の全国出場を決めた齋藤重信総監督は「攻撃力は優勝した時に負けずとも劣らない」と全国大会での躍進に自信をのぞかせた。キャプテンの藤村は「1、2年生の時PKを外したので、決められて嬉しかった。全国大会でも自分たちのサッカーを貫きたい」と全国大会への抱負を語った。ボランチ2枚の高い足下の技術と身体能力、そして攻撃陣の切れ味鋭さを考えれば、2回目の全国大会優勝も十分狙えるチームであろう。

(取材・文 小林健志)
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