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[選手権]青森山田、盤石の試合運びで土佐に完勝

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[1.2 全国高校選手権2回戦 青森山田3-0土佐 埼玉]

 第90回全国高校サッカー選手権は2日、各地で2回戦を行い、埼玉スタジアム2002(埼玉)の第2試合では15年連続17回目出場の青森山田(青森)が12年ぶり2回目の土佐(高知)を3ー0で退けた。青森山田は3日の3回戦で大分(大分)と対戦する。

 試合は序盤から青森山田がボールを支配する流れに。ボランチのMF差波優人(3年)主将を起点に中央からサイドに振って仕掛ける攻撃の見本のようなサッカーで土佐を押し込んでいく。

 23分には差波が左にボールを展開すると、MF高橋晃司(3年)が時間を作り、その間にオーバーラップをかけていたDF新井幹人(2年)がパスを受けてそのままクロスを入れるというきれいな流れでチャンスを作ると、その1分後にはこぼれ球からFW林雄紀(2年)がミドル。28分には高橋がポスト直撃のシュートを放つなど、青森山田は土佐のゴールを次々と脅かした。

 そんな青森山田が先制したのは32分。FW石田柊冴(3年)がPA内で後ろから倒されてPKを獲得すると、これを差波が冷静に決めた。

 なんとか同点に追いつきたい土佐だったが、守勢に回る流れを断ち切ることができず。粘り強い守備でなんとか攻撃は跳ね返すものの、攻撃に転じる余裕はなく、前線で孤立するFW高石彩斗(2年)、FW岩越康弘(3年)に強引にボールを入れようとしては失うパターンを繰り返した。

 後半に入っても青森山田の優位は変わらず、7分にはMF石井大樹(3年)のパスを受けた林がDFを背負った状態からの反転シュートでニアをぶち抜き追加点。その後も青森山田は終始ボールを支配し続け、38分には途中出場の1年生MF村山想がカットインからゴールに叩き込む鮮やかな一撃を披露し、試合を終わらせた。

 青森山田の黒田剛監督は「とりあえず勝ててホッとしている。ボールを早く動かし、前が点を取ることを信じて後ろはリスクを負わないようにした。初戦ということで硬くなるのは想定していたし、後半は落ちついてやれていた」と試合を振り返っていた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 神谷正明)

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