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[大学選手権]名古屋入りの明治大MF矢田、復帰戦で3発演出

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[12.18 全日本大学選手権2回戦 明治大3-0宮崎産業経営大 BMWス]

 来季の名古屋グランパス入団が内定している明治大のMF矢田旭(4年=名古屋U18)が故障からの復帰戦で全3ゴールを演出する活躍を見せた。

 後半2分、DF室屋成(1年=青森山田高)の縦パスに右サイドを抜け出し、ゴールライン際までえぐってクロス。「室屋がいいパスを出してくれて、あとは丁寧に上げるだけだった」と、FW野間涼太(4年=市立船橋高)の先制点を演出した。

 後半42分には矢田の一発のロングフィードでFW和泉竜司(2年=市立船橋高)がスペースに飛び出し、最後はMF石原幸治(3年=市立船橋高)が追加点。さらに後半44分、自陣からドリブルで相手2人をかわして右サイドを独走すると、絶妙なスルーパスでFW藤本佳希(2年=済美高)のダメ押しゴールをアシストした。

 試合終盤まで運動量が落ちず、縦への推進力で攻撃を活性化した。神川明彦監督も「前半から一番、ポイントをつくっていた」と称賛した背番号10だが、この日が左膝外側半月板損傷から約2か月ぶりの公式戦復帰だった。練習試合には出場していたものの、「練習試合とは全然違う緊張感があって、やりがいを感じた。緊張感を楽しめた」と、復帰戦で大暴れした。

 体力的には「正直、きつかった」と言いながらも「出してもらっている以上、明治を代表して出ている。試合に出られない4年生のためにも情けないプレーはできない」と力を込めた。矢田とともに卒業後、プロ入りするキャプテンのDF小川大貴(4年=磐田ユース、磐田入団内定)は右足第5中足骨骨折で最後のインカレは欠場する。4年間、ともに戦ってきた仲間のためにも、初戦で負けるわけにはいかなかった。

 20日の準々決勝では、関東大学リーグ3連覇の専修大と対戦する。2大会前のインカレ決勝で0-3の完敗を喫した因縁の相手とは今季の関東大学リーグでも1分1敗。「専修は2年前の決勝のこともあるし、今年も勝っていない。4年間の悔しさを晴らす試合になる。(決勝で流通経済大に敗れた)今年の総理大臣杯でも忘れ物をしてきた。悔しさを晴らして、プロの舞台に行きたい」。矢田の目には、日本一しか映っていない。

(取材・文 西山紘平)

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