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名古屋内定DF宮地のヘッドから慶應大が4発好発進!初出場・四国学院大の挑戦退ける

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慶應義塾大(関東6)が4発快勝で2回戦に駒を進めた

[12.7 全日本大学選手権(インカレ)1回戦 四国学院大 0-4 慶應義塾大 ゼットエー]

 第65回全日本大学選手権(インカレ)1回戦が7日、各地で行われ、ゼットエーオリプリスタジアムの第1試合では慶應義塾大(関東6)と初出場の四国学院大(プレーオフ)が対戦し、3年連続18回目の出場となる慶應義塾大が4-0で快勝した。10日の2回戦では順天堂大(関東4)と対戦する。

 慶應義塾大は前半11分、セットプレーから先手を取る。左CKでキッカーのMF加瀬澤力(4年=清水東高)がゴール前に浮き球のクロスを送ると、名古屋内定DF宮地元貴(4年=東京Vユース)が「いいところにボールが来たので決めるだけだった」と、ヘディングで先制点を叩き込んだ。

 DF陣やGK上田朝都(1年=横浜FMユース)のロングフィードで攻撃を組み立て、縦に早く攻勢を掛ける慶應義塾大。前半18分にはMF手塚朋克(3年=静岡学園高)のスルーパスに反応したMF渡辺夏彦(3年=國學院久我山高)がドリブルでPA内まで持ち込むと、DF3人に囲まれながら細かいフェイントを入れてコースをつくり、右足シュートを突き刺した。

 2点ビハインドの四国学院大はフィニッシュまで持ち込めない時間帯が続いたが、前半28分、MF安永耕太(1年=熊本学園大付高)が相手選手に囲まれながらもドリブルで持ち上がり、決定機をつくる。こぼれ球をおさめたMF猪本直家(4年=必由館高)がPA手前から右足を振り抜いたが、シュートはGKに止められた。

 攻勢を強める慶應義塾大は前半33分、MF渡辺夏彦(3年=國學院久我山高)のスルーパスに抜け出した手塚が右サイドを駆け上がり、左足で蹴り込んだが、シュートはゴール左へ。前半35分にはFW山本哲平(4年=國學院久我山高)がDF増田優(3年=鹿児島実高)に倒されてPA左の位置でFKを獲得。キッカーを務めたMF加瀬澤力(4年=清水東高)が右足で直接狙ったが、シュートはGKにセーブされた。

 迎えた前半41分、PA内左から手塚がシュート性のクロスを入れると、ボールはゴール前の混戦をすり抜けてネットに吸い込まれ、3点目。手塚は「シュートというよりは(山本)哲平君がうまく入っていたので、あわよくば入ればいいと思った。ゴールに直結したクロスが出せた」と笑顔で振り返った。

 0-3で前半を折り返すと、四国学院大は後半開始と同時に2枚替え。MF古閑勇乃介(2年=必由館高)に代えてMF福島崇斗(2年=香川西高)、MF大濱滉平(2年=高知中央高)に代えてMF花岡裕哉(2年=鹿児島実高)をピッチに送り込んで反撃に出る。後半5分にはFW汐崎光哉(3年=滝川二高)がPA内から右足で蹴り込んだが、シュートはGKにキャッチされた。

「前半と同じサッカーを目指していたけど、前半拾えていたセカンドボールが拾えなかったり、ボールの奪われ方だったりで、相手に持たれる時間が長かった」(宮地)と、その後はこう着状態が続く。均衡を破りたい慶應義塾大は後半14分、MF渡辺夏彦(3年=國學院久我山高)に代えてMF小谷春日(2年=藤枝東高)、山本に代えてFW矢野峻寛(4年=暁星高)、同23分には手塚に代えてFW田中健太(3年=横浜FMユース)を投入し、交代枠を使い切った。

 再び攻撃のリズムをつかんだ慶應義塾大は後半37分、左クロスに矢野がダイビングヘッドで合わせたが、シュートはゴール右へ。それでも矢野は後半41分、シュートのこぼれ球を自ら拾うと、GKとの1対1から落ち着いてシュートコースをつくり、右足で4点目を叩き込んだ。「途中出場だったので流れを変えたかった。もう1点取ろうと、2点目も狙っていた」と、矢野は終了間際にもシュートを連発し、最後まで気を吐いた。

 試合を支配した慶應義塾大が4-0の完封勝利で初戦を突破。停滞した時間帯もあったが、須田芳正監督は「3-0は動きが止まる時間帯。それがあったとはいえ、全体的に見れば試合をコントロールしたいいゲームだった」と選手たちを称賛。慶應義塾大は中2日で迎える2回戦で、今季リーグ戦では2戦2勝と好相性の順天堂大と対戦する。「我々のサッカーをするだけ。あと2日あるのでしっかりと準備をしてベストを尽くしたい」と監督が言えば、キャプテンの宮地は「先のことは考えずに順天堂を倒すことだけを考えて準備してたい」と必勝を誓った。

(取材・文 佐藤亜希子)

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