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[大学選手権]山形入り内定の慶應義塾大MF日高、前頭骨および鼻骨骨折……

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[12.23 全日本大学選手権準々決勝 桃山学院大0-1慶應義塾大 足利]

 強風が吹き荒れる中、90分間ピッチ横へ立ち、声を枯らしながらも仲間たちへ声援を送り続けた。来季のモンテディオ山形入りが内定している慶應義塾大のMF日高慶太(4年=桐蔭学園高)は、1回戦の福岡大戦(2-1)で先制点を挙げるも、接触プレーで負傷交代。病院へ直行し、診断を受けると、鼻骨骨折、前頭骨骨折、さらには目の内側の壁が曲がっているため、同数箇所を手術することになった。

 そのため、この日の桃山学院大戦は登録メンバーに入らず。眼帯を付け、ベンチ裏から「集中、切らすな!」と声を張り続けていた。そしてチームは1-0で勝利し、悲願の4強入り。試合後、日高は登録メンバーの選手たち一人ひとりと固く抱き合い、勝利を喜んでいた。
 
 骨折箇所以外にも細かい故障が多いため、完全にプレーできるのは「山形のキャンプにぎりぎり間に合うくらい」だという。それでも「チームのみんなが決勝まで進んでくれると信じて、みんなが国立まで連れて行くと約束してくれたので。自分は出来ることを全力でやりたい。決勝戦で1分でも出るために……。試合に出れるのが、わずかな時間だったとしても、その時間でチームのために何かしたい」と前を向いた。眼帯を付けての痛々しい姿でも「幸いといったらおかしいですが、身体は動くのである意味ラッキーだった」と力強くコメント。25日の準決勝・明治大戦は欠場するが、チームメイトが国立へ連れて行ってくれることを信じ、できる範囲でのトレーニングにひたむきに取り組んでいく。

(取材・文 片岡涼)
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