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日本がブリスベンで初練習、豪州戦へ本田「自分たちのサッカーを貫く」

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 12日のW杯アジア最終予選・オーストラリア戦に向け、9日に現地入りした日本代表が10日、ブリスベンで初練習を行った。B組最大のライバルであるオーストラリアとの大一番。8日のヨルダン戦(6-0)でハットトリックを達成するなど最終予選2戦連発中のMF本田圭佑(CSKAモスクワ)は「いい形、満足いく形で日本に帰りたい」と、6月の3連戦を3連勝で締めくくる決意を語った。

 2連勝と最高のスタートを切った日本にとって最終予選初のアウェー戦の相手がオーストラリア。「最大の山場になるか?」と聞かれた本田は「毎試合、そう思っているけど、必ずこの試合は難しい試合になる」と力を込める。「日本にとって新しい挑戦。意味のある一戦になる」と位置づけた。

 南アフリカW杯アジア最終予選でも同組となり、ホームで0-0、アウェーで1-2と1分1敗に終わった相手。昨年1月のアジア杯決勝では延長戦の末、1-0で競り勝ったが、毎回熾烈な戦いを演じてきた。

 アウェー戦とはいえ、日本がホームから時差1時間の移動になるのに対し、オーストラリアは気温40度を超える灼熱のオマーン戦(0-0)から時差6時間のホームに戻ってきた。この日、現地時間午後4時から始まった練習は気温15度前後の中、行われた。気候の変化や時差という点で、オーストラリアにホームの利はない。ただ、試合が行われるブリスベンスタジアムは9日にラグビーのオーストラリア代表対ウェールズ代表の国際親善試合が行われたばかり。中2日となる今回の試合で、ピッチが荒れた状態になるのは避けられない。

 ホームでの代表戦は毎回、試合前に水をまくなど、ピッチコンディションはパスサッカーを基本とする日本の生命線。逆にパワーと高さを前面に押し出すオーストラリアにとって、劣悪なピッチ状態はむしろ歓迎材料だ。

 それでも本田は「悪いピッチは想定内。そういう中でどういうサッカーができるか」と平然と言う。「オーストラリアは瞬間的なスピードもあるし、パワーも加わってダイナミックなサッカーをする。縦にポンと入ったボールに強い。攻守にそう」。そう警戒したうえで「いろんな面で日本が挑戦しないといけない。不利な条件もあるけど、臆することなく日本らしい戦い方をしたい」と力説した。

「相手の土俵に乗るのではなく、自分たちのサッカーを貫きたい」。戦い方を変えるつもりはない。あくまで日本らしいサッカーでオーストラリアをねじ伏せる。アジアのトップではなく、世界のトップを見据える本田にとって、それは“使命”ですらある。

[写真]練習前には現地在住の子供たちと記念撮影

(取材・文 西山紘平)

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