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U-23日本代表vsニュージーランド 試合後の関塚監督会見要旨

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[7.11 キリンチャレンジ杯 U-23日本代表1-1U-23ニュージーランド代表 国立]

 ロンドン五輪に出場するU-23日本代表は11日、東京・国立競技場でU-23ニュージーランド代表と五輪壮行試合を戦い、1-1で引き分けた。後半26分に途中出場のFW杉本健勇のゴールで先制したが、ロスタイムに失点。後味の悪い前哨戦となってしまった。

以下、試合後の監督会見要旨

関塚隆監督
「内容的にはできた部分、課題が残った部分があった。ニュージーランドのような体格の大きなチームに対して、我々の距離感というかリーチ、コンタクトの部分でどれぐらいやれるか。そういうところを含めて、26日の初戦に向けてやっていきたい。そういうミーティングをして、選手を送り出した。前半の立ち上がりは20分ぐらいまで躍動感のあるサッカーができたが、相手も我々のテンポに合ってきて、攻めあぐねたのが前半だったと思う。後半立ち上がりにもう一度リズムをつかめたが、最後のところで決め切れなかった。それでも徳永の意外性のあるミドルシュートからこぼれ球を杉本がゲットして、そのあともいくつかチャンスがあったが、追加点を取れず、ミスで同点にされた。これから大会に入っていくと、これから大会に入っていく中で、こういう試合をしていたら勝ち点を失うことになる。しっかりチームとして締めてやっていきたい。それから、できるだけ多くの選手に、サポーターが入った中でニュージーランドとの試合で体感してもらいたい部分があったので、交代枠も使っていった」

―バックアップメンバーを交代で使った理由は?
「(バックアップメンバーも)21日まで帯同する中、できるだけチーム全体でつくっていきたいというところもある。コンディションの問題や、そういうところも含めて今日のところは使っていった」

―決め切れなかった課題と、ミスから失点した課題と、どちらが大きい?
「両面ですね。ハーフタイムにも『決めるべきところで決めないといけない』と話していたし、1点取ったあとも追加点のチャンスがあった。後ろで回そうとして、本当は前に押し込んだ形で運んでいくべきところで、みんなが後ろでやりすぎて、走らなかった。そこはしっかりチームとして修正していかないといけないし、チーム全体の問題だと思っている」

―どう改善していく?
「中盤のタレントの中で、変化を入れていきたいと思っている。前半のところでも、止めてパス、止めてパスというのが増え、後ろで回し出した。相手が合わせてきたのではなく、こちらが同じようなテンポになった。自分たちの距離感でやることと、そこからテンポ、リズムを変えること。得点になったシーンも徳永が思い切ってシュートを打った。そういうところをチーム全体として90分の中で植え付けていきたい」

―テンポ、変化を付けるのは個の部分か、組織プレーか?
「チームの中でもしっかりと合ってくればその変化は生まれてくるし、一人ひとりの持ち方によっても出てくる。単調になったのはドリブルがなくなったからというのもある。それをどう入れていくかは、チームで予選から取り組んでいるところでもある。チャンスはつくり切れているので、そこはこれからもやっていきたいし、大会に入ればしっかり失点を抑えていかないといけない。今日の4バックは初めて組んだが、トゥーロンのころから考えれば、しっかりやれたと思う。今日はできる限り90分やらせようと思っていたし、本当に最後の失点がなければよかったが」

―バックアップメンバーを優先して最後に齋藤を出したのは齋藤のコンディションが悪かったからか?
「そういうことではない。(齋藤は)残り10分からの起用でも、あとから出ていっても計算が立つ。時間帯の部分を含めて、追加点を取りたいときに彼のそういうところの良さや、どういう変化が生まれるかを見たかった」

―先制点を決めた杉本のプレーについては?
「前線での高さと動きを見せてくれた。もっとできる選手だとは思うが、しっかり点を取って結果を残してくれたのはよかった。今日は両サイドからのクロスに対してファーストCBに跳ね返されるシーンが多かった。あそこまで入ったときには『工夫しろ』と言っていたが、CBの前に入っていくとか、そういう中の工夫は、杉本を含めて前(攻撃陣)の課題かなと。この2日間はニュージーランドに対してというのはやっていなかった。全体の攻守をやっていたので、ここはしっかり詰めていきたい」

―徳永が初めてこのチームでプレーしたが?
「彼がDFラインに入って、彼の守備力の強さによって安定感が増したと考えている。そこが一番のところ。彼はボールを持ったとき、しっかりさばきながらできるし、思い切ったシュートや、トップとワンツーしながら切れ込んでいったシーンとか、そういう思い切りの良さがある。それによって周りがリスクマネジメントして、そういう広がりをみんなが分かってくればいいし、トゥーロンで左サイドをやられたので、そこの安定感が第一だったと思う」

―後半から永井と清武の位置が入れ替わったり、徳永が積極的に上がっていたのは監督の指示か?
「清武と永井に関しては前線で流動性を持って、動きに変化を付けるという意味で固定はしていないし、彼らの判断でプレーさせている。徳永も、行けるときに自分の判断で行ったということだと思う」

―守備面の評価は?
「今日は我々がボールを支配した中でサッカーを展開できた。相手にボールが渡ったときもすぐに前で取り返す。そのためのコンパクトさもできていたし、切り替えの部分はみんな意識してやってくれた。蒸し暑い中でもよく意識して、チームのやるべきこととしてやってくれていたと思う」

(取材・文 西山紘平)

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