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完全復活を印象付けた澤、「合わせるって言ったじゃないですか」

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[7.25 ロンドン五輪F組 日本2-1カナダ コベントリー]

 集大成と位置付ける自身4度目の五輪。その初戦を白星で終えた日本女子代表(なでしこジャパン)のMF澤穂希は「90分終わって疲れたけど、楽しくて、しんどくて厳しい時間もあったけど、楽しい90分でした」と笑顔をのぞかせた。

 攻守に躍動した。前半5分、DF近賀ゆかりのアーリークロスに飛び込み、右足ボレーでチームのファーストシュートを放つ。前半33分の先制点も澤のパスが起点になった。正確なサイドチェンジを繰り出し、守備でも強烈なスライディングタックルを見せるなど体を張った。

 確実にコンディションが戻ってきている。3月のポルトガル遠征中に倒れ、良性発作性頭位めまい症と診断されると、6月のスウェーデン遠征で代表復帰を果たしたものの、なかなかコンディションが上がらなかった。それでも今月11日のオーストラリアとの壮行試合で約1年ぶりのゴールを決め、19日のフランス戦では昨年9月以来のフル出場。「ロンドンでピークに持っていければ」と話していたとおりの完全復活に「(五輪に)合わせるって言ったじゃないですか」と笑みが広がった。

 試合終了の笛が鳴ると、まずはMF宮間あやと抱き合い、チームメイトと喜びを分かち合った。「ケガや病気が続いて、またみんなとできる喜びを感じたし、最高の舞台で最高の仲間とやれるのは幸せなこと」。最高のチームで悲願のメダルへ突き進む。

(取材・文 西山紘平)

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