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流れの中から生まれたダメ押し弾、田中陽「おいしいゴール」

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[8.30 U-20女子W杯準々決勝 日本3-1韓国 国立]

 ヤングなでしこのエースがのっている。2-1で迎えた前半37分、MF田中陽子がDF高木ひかりのマイナスのクロスに右足で軽く合わせ、ゴールネットを揺らした。これで4戦連発&大会5得点目。宣言した「得点王」も射程圏だ。試合後、田中陽が待望の「流れの中での得点」について笑顔で語った。
 
「ずっとイメージしていたゴール。韓国戦に向けて、ニアとファーに飛び込む形は練習していました。今日はおいしいゴールを狙っていたので(笑)。そのとおりになってよかったです」

 この試合では、これまでのトップ下でも、ボランチでもなく、2列目の左サイドとして先発。後半16分にDF浜田遥に代わってFW横山久美が投入されると、左SBにポジションを下げた。得点力の高さだけでなく、ユーティリティーの高さも披露し、攻守にわたって勝利に貢献した。吉田弘監督からも「(田中陽のSBは)想定内。たぶん両サイドできるし、何かあったら(SBで)使おうと思っていた」と信頼は厚い。

「SBはINACでもやったことありますし、与えられたポジションをこなすだけです」と、好きな攻撃を自重し、韓国の猛攻を体を張って守り切った。

 10年のU-17女子W杯決勝で敗れた韓国に、U-20女子W杯準々決勝という大舞台でリベンジを果たした。勝利の瞬間は「何が何でも勝とうと思っていたのでうれしかった」という思いと同時に、「次がある」と早くも準決勝に向けて気持ちを切り替えたという。

 試合前日の29日、チーム全員でそれぞれ座右の銘を書いたヤングなでしこ。田中陽が記したのは「楽しくみんなで絶対に勝つ」。残り2試合、自分たちのサッカーを貫き、チーム一丸となって優勝を勝ち取る。

(取材・文 奥山典幸)

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