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[フットサルW杯2012]順調な回復を強調するFP稲葉「W杯には間に合わせます!!」

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 フットサル日本代表は、1か月後の11月1日に開幕するフットサルW杯に向けて、静岡で候補合宿を開始した。そのトレーニングに部分合流し、笑顔を見せていたのがFP稲葉洸太郎だ。一週間前に名古屋で行われていたトレーニングキャンプのときは、チームから離れて、一人スタンドで黙々とリハビリに取り組んでいた。しかし、この日はリカバリーメニューということもあり、最後のミニゲーム以外は他の選手たちに混じり、徐々に回復している様子を見せた。

 ブラジルとポルトガルという格上の相手と対戦するW杯では、稲葉のようなドリブラーの活躍がカギを握る。ブラジルやポルトガルを相手に、ボールを保持できる国はほとんどない。相手にボールを持たれる中で、できるだけ高い位置で相手からボールを奪って、速攻を仕掛ける。第1戦と第2戦は、必然的にそうした戦い方になるだろう。その中で、稲葉のように高い位置でボールを取り切ることができ、なおかつスピードのあるドリブルから単独でゴールできる選手は、重要なオプションになる。

 ミゲル・ロドリゴ監督が、FP小曽戸允哉、FP仁部屋和弘という似たタイプの選手を代表に入れているのも、そのためだろう。W杯予選を兼ねたAFCフットサル選手権(アジア選手権)で、日本の優勝に貢献した稲葉自身も「(アジア選手権に)ドリブラーは結構、連れて行っていたから。オレらがもちろん仕事をしなければいけないと分かっていました。(W杯でも)一発で、良いところでボールを奪って、チャンスをつくってというようなプレーが、(日本の)狙いどころ」と、課せられた役割の大きさを口にした。

 昨シーズン、今シーズンと大きなケガもなく、プレーしてきた稲葉だったが、9月8日の北海道戦(4-2)で負傷し、その後はFリーグでも欠場が続いている。「予定よりも、長引いている」と右ヒザの状況を明かしたが、今は慌てずに治すことが最優先と繰り返す。

「週ごとにできることは増えています。徐々に、徐々に良くなってきていますし、W杯には間に合わせます。監督とも話しをして、とりあえず慌てないように言われているので。徐々に治るように頑張ります」

 強度を増す明日からの練習では、再びチームから離れ、リハビリに取り組む時間もあるだろう。だが、その地道で苦しいトレーニングの先には、リベンジを誓う世界最高の舞台が待っているはずだ。

(取材・文 河合拓)
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