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ポスト北原の期待がかかるFP滝田「自分はボーダーラインにいる」

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 フットサル日本代表は1日、静岡合宿をスタートし、約1時間40分のトレーニングを行った。前日にFリーグの浜松戦(2-3)を戦かったFP滝田学は、フルメニューをこなし、リラックスした表情でミックスゾーンに現れた。

 この日のウォーミングアップでは、手つなぎ鬼のようなメニューが組まれていた。最初に決められた2人(高橋健介、藤原潤)が鬼となり、残りの14選手がピッチの半分ほどの広さのコートを逃げるのだ。鬼にタッチされた選手も鬼となり、逃げる選手がいなくなるまで、鬼ごっこは行われた。ゲームの要素をふんだんに含んだこのメニューで、最後まで鬼につかまらなかったのが、滝田だった。「あれは先につかまった方がいいですよ。最後は(一人で逃げて)寂しかったですから」と苦笑するが、代表でのサバイバルについての話になると、表情は一変した。

 日本代表はW杯初戦のブラジル戦を、AFCフットサル選手権の決勝で退場したFP北原亘抜きで戦わなければならない。北原と同じフィクソ(サッカーでいうDF)のポジションを務める選手は、他に3選手いる。ブラジル、ポルトガルといった強豪国と戦う上で、守備力の高い彼らは不可欠な存在になるはずだ。しかし、滝田自身はメンバー入りに強い危機感を持っている。

 北原の出場停止について「亘くんが出られないところの役割を、僕に任せてもらえるんであれば、まっとうできるようにやるだけ」と言う滝田だが、まずはメンバーに入ることに集中したいという。

「まずは14人に入るか、入らないか。素直な気持ちとして、自分は14人の枠のボーダーラインに近い所にいると思っているので。その緊張感はあります。だからと言ってやることは変えません。今までも常に代表のことを考えて、100%、120%の力を出すことを目指して合宿に参加しているので、変えることはありません」

 最終登録メンバーに残るために、どこをアピールしたいか。そう聞くと滝田は「フィクソとしての存在感を出さないといけない。それに加えて、もう少し攻撃的な部分も出していきたい。他のフィクソの選手たちと差をつけられるとしたら、パスの部分とかになるので、そういう部分を見せないといけない」と、言葉に力を込めた。過去に所属したクラブでは、ピヴォ(FW)やアラ(SH)としてもプレーしていた滝田は、代表のフィクソの中でも、より万能なタイプである。自身の立ち位置、そして自身の特長を強く自覚する滝田は、14人の枠に入って世界最高峰の舞台に立つために、アピールを続ける。

(取材・文 河合拓)
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