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日本vsフランス 試合前日のザッケローニ監督会見要旨

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 12日にフランス代表と対戦する日本代表は11日、試合会場のサンドニで公式練習を行った。追加招集されたFW佐藤寿人(広島)、DF酒井高徳(シュツットガルト)もこの日の練習から合流。冒頭15分間は報道陣に公開されたが、右ふくらはぎ痛のMF本田圭佑(CSKAモスクワ)は4日連続で別メニュー調整となった。

以下、ザッケローニ監督会見要旨

アルベルト・ザッケローニ監督
―フランス戦を翌日に控えた心境は? また本田が別メニューが続いているが?
「今の心境としては好奇心に満ち溢れている。強い相手との対戦を望んだのは私だし、個人的にフランスは世界のトップ5に入る実力を持った国だと思っている。明日の試合を楽しみたい。
 ケガ人に関しては、サッカーとは時にそういう状況もある。私の経験の中でも多々あったし、日本代表でもそういうことはあった。3次予選では本田、長友を欠いた戦いもあったし、先の最終予選の試合(9月11日のイラク戦)も、ケガ人ではないが、出場停止の選手を出しながらの試合になった。その中でもいい戦いをしてきた自信はあるし、今回もそうなるのではないかと思っている。明日の試合も、代わりに入る選手が活躍してくれると思っている。気になるところはフィジカルコンディションで、今回呼んだ選手の中でも特に海外組でなかなか試合に出ていない選手もいる。そういう意味でフィジカルコンディションは少し気になっている。
 対戦相手のフランスが格上と言われても仕方ないと思うが、選手には自分たちのできることを思い切ってやろうというメッセージを発信した」

―フランスのデシャン監督はプレイヤーとしてもイタリアでの経験が長く、イタリアのスタイルをこのチームにも植え付けた。日本も明日の試合にイタリアのスタイルで臨むのか?
「いわゆるイタリアのスタイルと言うと、古いイメージになっていると思う。イタリアのサッカーも国際レベルで違ったイメージをつくってきている。デシャン監督は就任してからいいチームをつくっていると思うし、いいチームに仕上がっていると分析している。DFと中盤の連動がコンパクトで、攻撃でも自由を与え、素材を生かしている。
 日本代表チームについてだが、物怖じしない日本を見たいし、サッカーには攻撃と守備の両面がある。引いているだけの試合はしたくない。欧州に来て、強豪国とやる意味は分かっている。アジアでは日本が相手にプレッシャーをかけて、主導権を握る戦いになるが、これまでと違う戦い、慣れていないような戦いをしに来た。そういう相手に対しても主導権を握れる日本の姿を見たい」

―今回の欧州遠征をどう位置付けているか? また代表では香川を左で使うことが多いが?
「目標はW杯に出ることだが、これから2年かけてチームを成長させ、仕上げていくことが大事になる。予選を通じてもそうだし、こうやって外に出て、強い相手とやることで成長する。経験を通じて成長するし、W杯でいい戦いをするのが我々のプラン。
 香川についてだが、彼にとって一番大切なのはゴールに迫ること。エリア内に進入する動きが、彼の能力が最大限に発揮されるところ。ただし、代表チームでの連係、人材、配置、バランスを考えると、このチームでは左サイドを担当してもらっている。クラブでは違ったチームメイトがいるので、そのバランスの中でトップ下をやっていると思う」

―本田はブラジル戦に間に合うのか?
「ふくらはぎの打撲ということで、合流の時点ですでにケガをしていた。明日の試合は最初から使うか、あとから使うか、今考えているところ」

―フランスとブラジル、どちらに勝つことが重要か?
「2試合とも我々にとって大切な試合。わざわざ強豪国を選んでマッチメイクしてもらった。貴重な経験をすることで、この先の2年間、長いスパンでの成長を促したいと思っている」

(取材・文 西山紘平)

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