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[AFC U-19選手権]指揮官「メンタルの問題」、GL不発のU-19代表エース久保は大一番で爆発成るか

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[11.7 AFC U-19選手権 日本0-0UAE UAE]

 周囲からの期待の大きさを実感しているだけに、本人は不甲斐なさを感じているかもしれない。昨年、高校3年生ながらJ2で10得点を挙げ、天皇杯でも横浜FMとの準決勝で決勝ゴールを決めるなど出場3試合全てでゴールを決めた。そして今年2月にA代表にも招集されているU-19日本代表のエースFW久保裕也(京都)は、この日も決定機に絡みながら無得点。グループリーグ3試合を無得点で終えた。

 鋭い反転からのドリブル突破で相手守備網に穴をあけ、前半28分、後半2分には絶妙なラストパスで決定機をもたらした。攻撃の中心として奮闘していることは間違いない。だが、後半22分に左サイドを打開したMF大島僚太(川崎F)のラストパスから放った左足シュートはゴール左へ。直後の24分にも大島のスルーパスを左サイドで受けると、中央へ切れ込んでから右足を振りぬいたが、シュートはGKの好守に阻まれた。

 足を攣らせるまで前線を走り回り、ポスト役として身体を張ったプレーも繰り返しているエース。だが、同時にシュートを外し、悔しさを滲ませているシーンも少なくない。吉田靖監督は「交わしたり、判断速くしてゴールを決める力がないと、このアジアのところは勝ち抜けない。やはり中東の選手はフィジカル的に優れてますから。ただ、そこで正確なプレー、判断の速いプレーができないとやっぱり点にはならない。ミーティングでもコースが空いたら打て、相手がいても打てというような感じでは言ってるんですが、どうしても久保なんかは、得点を取ってないのもあって慎重になっちゃう」と指摘。ただし、指揮官はチームの絶対的エースに対して「シュートの技術はあるので、彼はややそういう決めてないからというメンタルの問題があると思う。ストライカーというのはそんなもん。一つ決めれば、多くゴール出来る選手だと思います」と準々決勝での爆発に期待していた。

 久保は「得点しないとやっぱり意味が無いと思う。次、大事な試合なので、ボクが点取って勝てればいいかなと思います」。準々決勝のイラク戦に勝てば3大会ぶりとなるU-20W杯出場が決定。期待のエースが“迷い”を振り払い、自らのゴールで世界への扉をこじ開ける。

(取材 了戒美子)
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