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大迫&齋藤復帰で豊田落選、好調FW陣にザックも“うれしい悲鳴”

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 日本サッカー協会は29日、9月のキリンチャレンジ杯2試合に臨む日本代表メンバー23人を発表し、FW大迫勇也(鹿島)、FW齋藤学(横浜FM)、DF酒井宏樹(ハノーファー)が代表復帰を果たした。

 7月の東アジア杯以来の代表復帰となった大迫、齋藤についてアルベルト・ザッケローニ監督は「2人ともリーグ戦での活躍は著しいし、引き続き成長しているところが見えるので、こうしたチャンスを与えるのもいいかなと思った」と選考の理由を明かした。

 14日のウルグアイ戦(2-4)では同じ東アジア組のFW豊田陽平(鳥栖)を選出したが、今回は招集を見送り、1トップのポジションを争う大迫が復帰した。前日28日の清水戦で2試合連続となる2ゴールを挙げた大迫は3戦連発の計5得点と絶好調。豊田も28日のF東京戦で2得点を決めるなど結果を残しているが、今回は大迫の勢いを優先した。

「ボックス内に入ってくる動き、そこでのフィジカルの強さ。ダイナミズムがあり、ポストプレーのうまさに、守備と絡める柔軟性も持っている。最近ではゴールに向かう姿勢、ゴール数という部分でも伸びてきている」。指揮官の“大迫評”は極めて高い。

 齋藤は故障明けだが、復帰後2戦目となった28日の浦和戦では徐々にキレも戻ってきた。「相手に的を絞らせない動きをしたり、1対1での強さ、仕掛けでの怖さを持っている。オフの動きでDFラインの裏に走り込むこともできるし、運動量もある」。そう評価するザッケローニ監督は「大迫、齋藤のどちらにも言えるが、攻守両方でチームに貢献できる選手。代表選手を選考する中で日本人選手すべてを注意深く視察しているが、大切なのは攻守両方でチームに貢献できること。代表選手というのはグローバルな選手でなければならない。攻守両方ができる選手が来るべきだと思う」と、あらためてその選考基準を語った。

「この場を借りてJリーグの選手に感謝の気持ちを述べたい。代表チームに来るために高いモチベーションを持って、非常に素晴らしい活躍を見せてくれている」。そう切り出した指揮官は国内組、特に攻撃陣の奮闘に目を細める。28日のJ1では大迫、豊田が2得点したほか、FW工藤壮人(柏)、FW前田遼一(磐田)も2ゴールを記録した。豊田と前田は落選したが、「代表候補の選手全員が得点を取るような状況を生み出している。メンバーを選ぶのに苦労したし、特に攻撃陣に(代表に)呼べなくて残念な選手がいるのも事実だ」と、“うれしい悲鳴”をあげていた。

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(取材・文 西山紘平)

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