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ザックに英語で直接指導を受けた柿谷「『ハイハイ』と答えました」

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 東アジア杯で見つけた“宝物”を一刻も早く“武器”にしたい。いや、しなければならない。アルベルト・ザッケローニ監督は13日の練習に続き、ベラルーシ戦前日の公式練習でもFW柿谷曜一朗(C大阪)を呼び止め、マンツーマンで直接指導を行った。

「ボールを持ったときのことをあらためて言われました」

 柿谷によれば、指導の中身は今までにも言われたことのある内容だったようだ。込み入った戦術指示のときは通訳を介すが、今回は英語で言われたとのこと。

「『分かっているか、お前』という感じでした。僕は英語はしゃべれないので(日本語で)『ハイハイ』と答えました」と柿谷は説明した。関西のアクセントだった。

 持ち味である裏への飛び出しは、ザックジャパンの新たな攻撃パターンとしてチーム全体に浸透しつつある。

「練習も含めて普段から(自分を)見てくれと言っていますし、監督もオプションの一つとして考えてくれていると思う。チーム(C大阪)でもやっているし、継続してやっていきたい」

 ベラルーシに対しては「スペインにもいいサッカーをしていたし、体も強いと思う」という印象を持ちながらも、どんな相手に対しても、今は日本が積み重ねてきたサッカーをすることが重要だという考えを持っている。

「5バックで来るという予想もあるのか?」と尋ねられると「(ベラルーシは)いろんなフォーメーションがあるらしいですね。でも相手に合わせるというのではなく、しっかり自分たちでイニシアチブを取ってやりたい」と力を込めた。

 東アジア杯で3得点を挙げて日本代表に定着したが、その後は4試合無得点中。「ストレスを感じてやっていると点は取れないですから」と言い、焦りのないことを強調するが、やはりゴールがほしいところだ。

「コンビネーションはやればやるほど良くなっているという手応えはある。良くなっていなければ、やっている意味がない」と強気を崩さない柿谷のゴールが生まれれば、日本代表は活気を取り戻せるはずだ。

(取材・文 矢内由美子)

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