beacon

[AFCフットサル選手権2014]先制点のFP皆本「最低限の結果は出せた」

このエントリーをはてなブックマークに追加
[5.5 AFCフットサル選手権2014 GL第3戦 日本代表4-0キルギス代表 ホーチミン]

 大きな重圧のかかる一戦だった。フットサル日本代表は、過去に行われた全12大会でグループステージを突破できなかったことがない。今大会、世代交代をテーマに臨んだ日本代表だが、第2戦でウズベキスタンに敗れ、窮地に立たされていた。迎えた5日のキルギス代表との最終戦、日本は前半4分にFP皆本晃が先制点を挙げると、その後も得点を加えて4-0で勝利。グループ2位で、決勝トーナメント進出を決めた。

 ウズベキスタン戦を終えて、選手たちは攻撃時にやるべきことを確認し合ったという。その中の一つが、サイドにボールが出たときに、ゴール前に詰める動きを徹底することだ。この日の先制点は、まさにその形。左サイドでボールを持ったFP星翔太の折り返しを、ゴール前に詰めた皆本がしっかりとゴールに押し込んだ。

「良い球が来たので。諦めずに走っていれば、そういう球が来るっていうのをわかっているので、そこはしっかりやっていきたいです」と、皆本はチームの修正点を体現できたことを喜び、あのゴールが大きな意味を持ったと話す。「今日は本当にプレッシャーの掛かったゲームだったので。引き分け以下で予選敗退という、今までにないという中で、すごく若いチームなのでプレッシャーもあったんですけど、あの1点で軽くできたかなと思います」。

 今大会、日本は17得点を挙げている。しかし、サッカーのFWに近い役割のピヴォの選手(森岡薫、星翔太、渡邉知晃)が決めたゴールは、1つだけだ。それでも皆本は「このチームは、どちらかというとピヴォが点を取る(攻撃の)つくり方はしていない」と気にする必要はないといい、さらに「攻撃の起点をつくってくれたり、今回のようにアシストだったり、もう一つ前のところで絡んだりしているので。そういうところでピヴォが大きな役割を果たしてくれています」と、ゴールという数字には出ていないものの、ピヴォを含めたチームが機能していることを強調した。

 決勝トーナメント進出について「最低限の結果は出せたのかなと」と話す皆本だが、彼にとってもアジア選手権は初めての舞台。それでも、かつてスペインリーグでプレーしていた男は、何の不安も感じていない。「このためにスペインとかにも行っていたので、自信を持ってやれているのかなと思います。もっと高いレベルのリーグでプレーしていたという自信もあるので、アジア選手権だからって、そこまでレベルが高いとは僕は感じていないので。難しさはいろいろありますが、レベルで言えばスペインの方が高いと思うので、もまれてきた自信がこういうところでも生きていると思います。でも、ここからが本番だと思うので。まだ本当に最低限なので、一つひとつしっかり勝って、優勝したいと思います」と、日本代表にとって史上初となる連覇への意欲を口にした。

(取材・文 河合拓)

TOP