「監督に怒られると思った」…MF遠藤渓太「最初は左で蹴ろうとした」“人生初”の直接FK弾
[4.18 練習試合 U-20日本代表候補4-1千葉 フクアリ]
自分でも驚いた。そもそも、所属する横浜FMではプレースキッカーを務めておらず、この日のウォーミングアップでも1本も練習はしていない。しかし、MF遠藤渓太は「人生初」となる直接FK弾を鮮やかに突き刺した。
1本目に右サイドハーフの位置で出場した遠藤は、2本目こそ出場はなかったが、3本目に左サイドハーフの位置で再びピッチに立った。そして、ハイライトは3本目の4分に訪れる。右サイドを豪快なドリブルで駆け上がったDF藤谷壮(神戸)がPA外で相手選手のファウルを受けてFKを獲得すると、「キッカーは僕と岳(MF針谷岳晃)が任命されていた」と遠藤がキッカーに名乗りを上げる。
遠藤はここで、ふと思った。利き足とは逆の「左足で蹴ろうかなと」。ゴール右、約45度の位置。「角度的に右足は難しいかなと思ったし、練習はしていないけど、何となく左足に自信があった」。しかし、ここで我に返った。「でも、さすがにヤバイかなと。左足でもしFKを蹴って壁にでも当てたりしたら、(内山篤)監督に怒られるんじゃないかと思った(笑)」。
助走に入って「蹴る」と決めた右足でボールを蹴り出すと、ファーサイドに向かったボールは鮮やかな軌道を描いてネットに吸い込まれる。「右足で蹴って、良い感覚でボールが足に乗ったし、自分が狙ったところにボールが行った」と狙い通りのゴールに笑顔を見せると、「人生で初めて入ったFK」と明かした。
「普段はFK自体、あんまり蹴らないので。サッカーを始めてから、FKを決めたのは初めてかもしれない。マリノスでも1回も蹴ったことがないし、本当に初めての直接FKでのゴールです」
U-20W杯メンバー入りに向けて「ラストチャンスという気持ちで臨んだ」一戦で、人生初の直接FK弾を沈めて「本当に良かった」と喜びを表しながらも、表情を引き締め直す。
サイドハーフのポジションには、今回の合宿に招集されていないMF三好康児(川崎F)やMF堂安律(G大阪)らライバルが多く、遠藤は現状を「今のままでは自分はスタメンを奪うような立場にいない」と冷静に受け止める。だからこそ、「サイドハーフとしてもっとできることを増やしていきたい」と成長を誓うと、1か月後のU-20W杯に向けて「まずはメンバーに選ばれることを目標に、選ばれたら100パーセントの力でやっていきたい」と力強く語った。
(取材・文 折戸岳彦)
●U-20W杯韓国2017特集ページ
自分でも驚いた。そもそも、所属する横浜FMではプレースキッカーを務めておらず、この日のウォーミングアップでも1本も練習はしていない。しかし、MF遠藤渓太は「人生初」となる直接FK弾を鮮やかに突き刺した。
1本目に右サイドハーフの位置で出場した遠藤は、2本目こそ出場はなかったが、3本目に左サイドハーフの位置で再びピッチに立った。そして、ハイライトは3本目の4分に訪れる。右サイドを豪快なドリブルで駆け上がったDF藤谷壮(神戸)がPA外で相手選手のファウルを受けてFKを獲得すると、「キッカーは僕と岳(MF針谷岳晃)が任命されていた」と遠藤がキッカーに名乗りを上げる。
遠藤はここで、ふと思った。利き足とは逆の「左足で蹴ろうかなと」。ゴール右、約45度の位置。「角度的に右足は難しいかなと思ったし、練習はしていないけど、何となく左足に自信があった」。しかし、ここで我に返った。「でも、さすがにヤバイかなと。左足でもしFKを蹴って壁にでも当てたりしたら、(内山篤)監督に怒られるんじゃないかと思った(笑)」。
助走に入って「蹴る」と決めた右足でボールを蹴り出すと、ファーサイドに向かったボールは鮮やかな軌道を描いてネットに吸い込まれる。「右足で蹴って、良い感覚でボールが足に乗ったし、自分が狙ったところにボールが行った」と狙い通りのゴールに笑顔を見せると、「人生で初めて入ったFK」と明かした。
「普段はFK自体、あんまり蹴らないので。サッカーを始めてから、FKを決めたのは初めてかもしれない。マリノスでも1回も蹴ったことがないし、本当に初めての直接FKでのゴールです」
U-20W杯メンバー入りに向けて「ラストチャンスという気持ちで臨んだ」一戦で、人生初の直接FK弾を沈めて「本当に良かった」と喜びを表しながらも、表情を引き締め直す。
サイドハーフのポジションには、今回の合宿に招集されていないMF三好康児(川崎F)やMF堂安律(G大阪)らライバルが多く、遠藤は現状を「今のままでは自分はスタメンを奪うような立場にいない」と冷静に受け止める。だからこそ、「サイドハーフとしてもっとできることを増やしていきたい」と成長を誓うと、1か月後のU-20W杯に向けて「まずはメンバーに選ばれることを目標に、選ばれたら100パーセントの力でやっていきたい」と力強く語った。
(取材・文 折戸岳彦)
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