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ACLでも経験した東南アジア連戦へ! U-20の“世界一”見据えた横浜FM山根陸「1試合1試合大事に戦っていく」

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MF山根陸(横浜FM)

[9.7 練習試合 U-19日本代表 4-1 流通経済大]

 横浜F・マリノスの一員として今年4月にベトナムで行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージに参戦していたMF山根陸が今月、同じ東南アジアのラオスで行われるAFC U-20アジアカップ予選に出場する。今大会は中1日の4連戦という厳しい過密日程での開催。J1リーグでタフな戦いを見せている19歳は「厳しい環境はチームとしても個人としてもチャレンジ。また逞しくなって帰って来られれば」と意気込みを語った。

 ベトナムで行われたACLグループステージで中2日での6連戦を経験。そのうち2試合の出場にとどまった山根だが、コロナ禍により多くの選手が海外での実戦機会を得られていないことを踏まえると、この経験は大きなアドバンテージになりそうだ。

 山根はラオスでの短期決戦について「ベトナムとは経済的に、環境的に違うというのも聞いているのでより厳しい環境になるのは予想がつく」とした上で「ACLではチームに日本食を作ってくれる日本人のシェフに帯同していただいたので、食事に困ることなかった。ただ現地の食事ということで、そこを絶対気をつけないと体調を崩してしまう。水であったり、野菜であったり、いつもより気を使わないといけないと思う」と具体的な対策を意識し、現地に渡ろうとしている。

 試合会場も日本のピッチとは大きく異なることが予想されるが、「自分たちのやりたいことができない環境になるかもしれないけど、その中でもブレずに左右されないチームってのは掲げているスローガンでもある。そういったところを意識していけば」と前向きに乗り越えていく構え。この大会は来年5月に開幕するU-20W杯の“1次予選”にあたるが、目標である世界舞台に向けて高い基準を掲げているからだ。

「U-20W杯で優勝するのがチームとしての一番の目標なので、そこまではあと1年しかない。まずアジア予選に勝たないと始まらないし、その中で世界に基準を合わせて、1試合1試合大事に戦っていく必要がある」。そう目標を見上げた山根は「海外に出て戦う機会は少なかったけど、国内でも映像を用いながら世界に基準を合わせて、常に情報を入れてきた。行ってみないとわからないこともあるけど、やれることをやっていきたい」と冷静に前を向いた。

 そうした落ち着きは対戦相手に関しても同様だ。開催国のラオスとの初戦を皮切りに、グアム、パレスチナ、イエメンと対戦する今大会。日本を意識して守りを固めてくるチームが多くなると予想される中、ボランチの一角を担う山根のゲームメークが大きな鍵となる。7日に行われた流通経済大とのトレーニングマッチでは、相手が5バックで“対戦国役”を徹底。攻めあぐねるシーンもありながらも4-1で勝利し、山根が出場した後半も2得点を奪い切った。

 引いた相手には「とにかく幅を使うことと、前を向いた選手がいれば、斜めのランニングだったり、相手の背後の嫌なところを突いていくっていうのは繰り返していく必要がある」と狙いを明かした山根。「うまく崩せないシーンもあるけど、奪われたところからしっかりまたすぐ切り替えて、取り返せればまた大きなチャンスになる。そこは共有していきたい」と確かなビジョンを持ち、確実に勝利を手繰り寄せていくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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