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【StatsBomb×ゲキサカ】テクノロジーを使って調べてみた…田中碧に似ている欧州5大リーグの選手は?

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MF田中碧

 サッカー界では近年、テクノロジー活用が急速に進行しており、試合中にもさまざまなデータが集められている。走行距離、スプリント数といったJリーグでもおなじみの数値だけでなく、パス成功数、ドリブル成功数、インターセプト数、タックル数などプレー内容に関する数値もいまや当たり前。「ゴール期待値」など価値判断を含んだ指標も続々と編み出され、データをピッチ内のクオリティー向上に活かそうという取り組みがなされている。

 イギリスの『STATSBOMB』もそうしたサッカーに関するデータを扱う企業の一つだ。同社は前述のような基本的な数値に加え、相手へのプレッシャー、位置ごとのプレー成功率、シュートインパクト時のボールの高さなど、3000項目以上の細かいデータを集計。またボールポゼッション時のプレー価値を示す「OBV(On-Ball Value)」という指標を考案し、選手のキャラクターを詳細に数値化している。

 また同社のサービスでは「OBV」を組み込んだレーダーチャートを選手ごとに作成し、似たような特徴の選手を探すことができる「シミラー・プレイヤー(Similar Player)」という機能を搭載。もし、とあるクラブの選手が他クラブに移籍する可能性が出てきた場合、後継者候補を世界中から探し出せるようになっている。

 『ゲキサカ』では『STATSBOMB』社の協力のもと、日本代表を支える若手選手たちの「Similar Player」を調査。1週間に1人ずつ紹介していく。2人目は今年春まで行われていたカタールW杯アジア最終予選の第4戦から主力の座を奪い、日本代表のV字回復に大きく貢献したMF田中碧だ。

 田中は昨季からブンデスリーガ2部のデュッセルドルフでプレー。ボランチの一角でしっかりと定位置を掴み取り、リーグ戦29試合に出場した。

 以下の図は、田中のレーダーチャートをブンデスリーガ2部のミッドフィールダー平均と比較したもの。先ほど紹介した「OBV」ではやや平均を下回っているが、川崎フロンターレ時代から積み上げてきたパス成功率だけでなく、インターセプト、タックルなど守備の数値でもリーグ平均を上回っていることがわかる。


 また田中のレーダーチャートの形状から欧州5大リーグから「Similar Player」を探すと、トッテナムのMFロドリゴ・ベンタンクール、セルタのMFフラン・ベルトラン、元ラツィオで現グレミオのMFルーカス・レイバ、アタランタのMFマルテン・デ・ローンの名前が示された。彼らが田中と似た特徴を持つ選手だと言えそうだ。


 さらにこの機能を使うと、J1・J2でプレーする選手と比較することもできる。プレーレベルが異なるため、単純に比較をするのはふさわしくないだろうが、ここではMF熊谷アンドリュー(千葉)、MF橘田健人(川崎F)、MF深井一希(札幌)、MF鍬先祐弥(長崎)の名前が上がっている。

 次回は29日に掲載。MF鎌田大地(フランクフルト)の「Similar Player」を紹介する。

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