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U-20日本代表MF永長鷹虎「絶対に得点に絡みたい」、勢いもたらした変幻ドリブラーは“結果”に飢える

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結果を求めるMF永長鷹虎(川崎F)

 鷹と虎。陸と空をそれぞれ代表する肉食動物の名前を持つが、試合を離れたときの雰囲気はむしろフワッとしたところも多い。MF永長鷹虎(川崎フロンターレ)はそんな自然体で、U-20日本代表に欠かせぬ存在となりつつある。

 ここまでの2戦、その機能性は「リズムチェンジャー」とでも評すべきものだろう。「ベンチにいながらずっと自分が出たらこうしようとか思っている」と語るように、戦術的な勘所を押さえつつ、いざボールを持てば個人の技量を発揮。独特のリズムを刻むドリブルで相手DFを振り回し、ゴールへの道筋を開拓していく。

 ただ、交代出場でリズムを変えてチームの勝利に繋げているといっても、本人の満足感は皆無。むしろ、逆だと言う。

「やっぱりクラブでもそうですし、代表でもそうだと思うんですけれど、結果を出している人だけが認められる世界。結果というものを出していかないといけない」

 第1戦は「力んでしまっていた」とシュートを浮かしてしまう場面が目立ち、第2戦でも決定的なシュートを放つ場面はあったが、意図したコースには飛ばず。

「いつもなら脱力できているんですけれど、蹴る瞬間に力が入ってしまっている。普通にいつも通りに蹴れれば入ると思うんですけれど、できていない。次にチャンスがあったら、もっと普通に、いつもと同じように蹴りたい」

 代表のユニフォームを着てのプレーゆえの硬さなのかと言えば、「そんなことはないんだと思っていたんですけど、でもやっぱり(プレッシャーは)あるのかなあ」とも。やはり、最初の一発を決め切るまでの精神的なハードルはあるのかもしれない。

 試合を観た家族からは連絡も届いているが、「『点を取らないと意味ないから』とか送られてきています」と苦笑い。厳しい“声援”も受けつつ、次の試合こそは「結果」を残すことを誓う。

「先発で出られていないのは、結果を残せていないのだから当然だとしか思っていない。別に交代だろうと点を取れる自信はあるし、絶対に得点に絡みたい。結果を出し続けることで先発を任される選手になっていければいい」

「リズムチェンジャー」で終わるつもりはない。日本代表の「鷹虎」がどん欲に求めるのは、目に見える「結果」である。

(取材・文 川端暁彦)
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