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イングランド撃破のU-22日本代表、先制ゴールの山本理仁は守備面に手応え「いい守備ができるチームの感覚を得られた」

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MF山本理仁(G大阪)

 U-22日本代表のキャプテンマークを巻き、得点も決めた。MF山本理仁(G大阪)は10日のU-22イングランド代表戦で先制ゴール。プレミアリーグ所属の選手も揃う相手に「聞いたことある選手もいっぱいいた中で勝てたことは、本当にどんなことよりも自信になる。やり方が間違っていないんだなという再認識にはなった」と試合後のオンライン会見で手応えを語った。

 パリ五輪を目指すU-22日本代表は、4度目の欧州遠征を実施。10日には完全非公開でイングランドと相まみえた。相手のプレスに対して「自分らも慌てることなくボールを持つことができた」(山本)。その一方で、お互いチャンスを作ることができないまま前半はスコアレスで折り返した。

 後半7分、山本が均衡を破る。サイドで起点を作り、MF三戸舜介(新潟)が仕掛けたところからミドルシュートを放つ。そのこぼれ球に山本が反応。ゴールに押し込み、先制点を挙げた。同30分には途中出場のMF松村優太(鹿島)が追加点。「肌感的には、そんなにイングランドにやられる感覚はなかった。PAに進入された数も少ないと思うので、そういった意味ではすごく優位に進められたゲーム」(山本)。日本が2得点を守り切り、2-0で勝利を収めた。

 山本は「いい守備から入れたことは今回の収穫」と守備面での手応えを強調する。

「守備の時間もあった試合だったんですけど、試合が進んでいくにつれてアジャストして奪い切る、そしてカウンターでチャンスを作るところまでできていたから、そこはすごく手応えになった」

「(相手に)いい選手も揃っていたので、持たれる時間も長かった。だけど、チームとして前進させない、しっかりとボールを押し下げさせる守備ができていた。すごく手応えになりました。今後より緻密に、組織として強い固まりを作ってやっていければ、間違いなくいい守備ができるいいチームになる感覚はしっかり得られた」

 逆に強国とやったことでの課題はビルドアップ。相手のプレスが強まったとき、ビルドアップが外回りに固定され、簡単に押し下げられてしまったという。また、個人としてはプレミアリーグでプレーする選手に対抗できる強度も課題だ。「コンタクトがある中で自分がボールを奪われないところだったり、捌く、受け流すところをもっともっと高いレベルでやっていかないといけない」と大きな刺激を受けていた。

 イングランドから手にした勝利は、大きな自信につながった。試合翌日にはオーストリアに移動し、14日のU-22オランダ代表戦に備える。「短い時間ですけど、練習からビルドアップのところ、きょう課題に感じたところを少しでも改善する。オランダもすごくいい相手なので、もっといいものを見せられたら」と意気込みを語った。

(取材・文 石川祐介)

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