淡々とした中にも、活躍への渇望をのぞかせた。U-22日本代表は6月の欧州遠征を行う。トレーニング4日目を終えたMF西川潤(鳥栖)はオンライン取材で「チームのみんなと話し合いながら、いい準備ができている」と現状を語った。

　昨夏から続く欧州への遠征は4度目を迎えた。今年9月にはU23アジアカップ予選を控えており、いよいよ24年パリ五輪出場へ本格始動となる。今回の遠征では10日に完全非公開でU-22イングランド代表と、14日にU-22オランダ代表と対戦する。

　欧州では今月からパリ五輪予選を兼ねるU-21欧州選手権が開催される。本番間近の実戦ということもあり、イングランドはMFハービー・エリオット(リバプール)、MFカーティス・ジョーンズ(リバプール)、MFエミール・スミス・ロウ(アーセナル)らプレミアリーグで活躍する選手が勢ぞろいするとの現地報道も。西川も「レベルの高い選手が揃っている中で、どこまで通用するか」と強調。チーム、個人ともに現状の力を試す場として臨むつもりだ。

　プレミアリーグで活躍する選手との対戦には目を輝かせる。西川は知っている選手にDFレビィ・コルウィルやエリオットの名前を挙げ、「こういう経験ができるのはなかなかない。どれだけプレーできるかいい機会になる、強い気持ちを持ってやりたい」と心待ちにしている様子だ。

　大岩剛監督体制発足時にはメンバー入りできず、招集は昨秋からだった。しかし、そこからコンスタントに3度欧州遠征に参加。今夏から始まるパリ五輪予選に向け、生き残りを目指している。

　鳥栖ではルヴァン杯で3試合、リーグ戦では12試合に出場も途中出場が7試合とプレー時間は少ない。だからこそ、危機感という言葉も口にした。「予選まで期間が短い。競争という意識を持って、危機感を持ちながらしっかりプレーできれば」。欧州での貴重な試合を前に「自分の良さを出してやっていきたい」と意気込みを口にした。

(取材・文　石川祐介)