[6.23 AFC U17アジアカップGS第3節　U-17日本 8-4 U-17インド]

　U-17日本代表、乱打戦を勝ち切り、世界へあと1勝――。23日、U-17日本代表はAFC U17アジアカップグループステージD組最終節でU-17インド代表と対戦。MF川村楽人(東京Vユース)の先制点とFW名和田我空(神村学園高)の2得点など8-4で勝利した。日本は2勝1分で並んだウズベキスタンを得失点差で上回り、D組首位突破。準々決勝(26日)でC組2位のオーストラリアと対戦し、勝てばU-17ワールドカップ出場が決まる。

　日本は4-0で勝ったベトナムとの第2節(20日)から先発7人をチェンジ。GK上林大誠(山形ユース)とMF宮川大輝(G大阪ユース)、川村、FW高岡伶颯(日章学園高)の4人が今大会初先発となった。4-4-2システムのGKは上林で右SB柴田翔太郎(川崎F U-18)、CB本多康太郎(湘南U-18)、CB永野修都(FC東京U-18)、左SBが唯一3試合連続先発のキャプテン・小杉啓太(湘南U-18)。中盤は矢田龍之介(清水ユース)と宮川のダブルボランチ、右SH望月耕平(横浜FMユース)、左SH川村、2トップは高岡と名和田がコンビを組んだ。

　日本は立ち上がりから厚みのある攻撃。宮川の展開や川村の突破などからゴールを目指す。13分には、矢田が右サイドで柴田とワンツー。PAへ侵入し、マイナスのラストパスを送る。これに川村がファーから走り込み、右足ダイレクトの弾丸ショットを右隅に突き刺した。見事な先制点に喜びを爆発させる日本の選手たち。さらに20分には、名和田のスルーパスが望月へ通り、川村の右足ミドルが右ポストを叩く。

　インドは前線に攻め残っている選手の下にボールを入れ、素早く仕掛けるが、日本は3試合連続出場でもタフに戦う小杉や本多のカバーリングで得点を許さない。日本は26分、高い位置での奪い返しから高岡の右足シュートが右ポストをヒット。27分には、名和田の左CKを高岡が頭で合わせたが、今度はクロスバーを叩いた。逆に36分には縦パス一本で背後を取られて決定的なピンチ。GK上林が至近距離からの一撃に反応して防いだものの、この試合は幾度か集中力を欠いてシュートまで持ち込まれるシーンが見られた。

　それでも日本は40分、敵陣で名和田が相手パスをカット。川村からリターンを受けた名和田が絶妙なタッチから一気にドリブルで前進する。そして、ミドルレンジから右足シュート。1バウンドしたボールにGKは対応できず、2-0となった。さらに44分、矢田からの縦パスを受けた高岡がPAへパス。巧みにボールを引っ掛けて運んだ名和田がDFの股間を抜く一撃を決め、3-0で前半を折り返した。

　日本は後半開始から小杉、柴田、名和田に代えて左SB吉永夢希(神村学園高)、右SB黒木雄也(鳥栖U-18)、左SH杉浦駿吾(名古屋U-18)を投入。川村を右サイド、望月を前線へ移した。だが、2分、左中間のFKからゴールを許してしまう。すぐに切り替えて攻めた日本は7分、右ショートコーナーから吉永が左足シュート。川村がゴール前で粘り、最後は永野が右足で4点目を奪った。

　さらに9分、左サイドで攻め上がった吉永が杉浦とのコンビから左足クロス。これを望月が右足で合わせ、2試合連続ゴールを決めた。この後、日本は17分にカウンターから失点。22分には川村が高速ドリブルでPKを獲得し、自ら狙ったがGKに止められてしまう。逆に24分、ビルドアップのミスからオウンゴールで痛恨の3失点目。相手選手に入れ替わられて簡単にピンチを迎えるなど、日本はゲームを落ち着かせることができない。
　
　28分、川村とMF中島洋太朗(広島ユース)を交代。直後、高岡がスプリントして左ハイサイドのルーズボールを拾い、ラストパスを望月が狙う。最後は中島が右足シュートを叩き込んで6-3とした。だが、34分にDFラインの対応の遅れを突かれ、再び2点差に。日本は前線の高岡がハードワークを続けるが、終盤も危ないシーンが続く。

　45分、日本は望月をMF山口豪太(昌平高)へスイッチ。すると45+6分、高岡のインターセプトから山口がDFを外して左足を振り抜く。圧巻の一撃を右隅へ決めて7-4。さらに45+8分、中島のスルーパスから杉浦が左足で決め、8-4で勝利した。同時間に行われていたもう1試合は、ウズベキスタンが1-0でベトナムに勝利。日本と勝点7で並んだが、得失点差で日本が6点上回り、D組首位突破を決めている。

川村の先制点を喜ぶ

先発イレブン

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