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「誰よりも次の試合に懸けてる」。復活のDF松本遥翔(鹿島ユース)は「世界への一戦」に燃えている

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U-17日本代表DF松本遥翔(鹿島ユース)は完全復活。準決勝へのモチベーションは人一倍高い

 28日、AFC U17アジアカップ準決勝を翌日に控えたトレーニングで、DF松本遥翔(鹿島ユース)は完全復活を果たしていた。鋭いクロスやタフな守備も披露して元気良くプレー。フィジカル、メンタルともに回復していることをアピールしていた。

 本人はより早く復帰したい気持ちがあったようだが、メディカルスタッフの判断もあり、森山佳郎監督は「準決勝に合わせてくれ」と抑止。松本は仲間を信じ、この試合に向けた準備を進めてきた。

「コンディションは良いです。もう問題ない。この試合に懸ける気持ちは誰よりも強いと思っています」

 第1戦では先発出場。そのまま大会を戦っていくかと思われたが、体調不良での離脱を余儀なくされてしまっていた。すぐに状態は戻ったというが、大事を取って様子を観る期間が続き、「正直、気持ちが落ちてキツかった」のも無理はない。

 ただ、チームスタッフが「全然落ち込んだ様子を見せずに明るい様子を見せてくれた」と語っていたように、チームの雰囲気を落とすようなことはなく、気丈に振る舞った。オーストラリア戦でようやくベンチに戻ってきたときも、見守ることしかできない歯がゆさを感じつつ、仲間に声援を贈り続けた。

「チームに迷惑をかけて申し訳ない気持ちでいっぱいで、この暑い中でみんなが頑張ってくれてここまで連れてきてくれた。自分も早くサッカーやりたい、みんなの役に立ちたいという気持ちだけだった」

 それだけに、準決勝ですべてをぶつける覚悟を決めている。イランが難敵なのは分かっているが、真っ向勝負を挑む覚悟だ。

「守備のところの1対1は絶対に負けない。相手は蹴ってくる相手だけど、競り合いでも負けない。攻撃では得点に直結するようなプレーで貢献できたらと思っています」

 アジアの切符は仲間が勝ち取ってくれた。アジアの優勝は自分が貢献して勝ち取りたい。そして世界大会へ。松本のリスタートとなる準決勝は、特別な思いをぶつける一戦となる。

(取材・文 川端暁彦)
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