beacon

U-17日本代表が29日準決勝でイランと激突。アジア予選突破後最初の試合は世界大会に向けての第一歩

このエントリーをはてなブックマークに追加

U-17日本代表の森山佳郎監督(右から2人目)とMF望月耕平(横浜FMユース、右端)が前日会見に出席した

 29日に行われるAFC U17アジアカップ準決勝・U-17イラン代表戦の前日、U-17日本代表は試合前トレーニングを実施した。

「この日程(準々決勝から中2日)でこの暑さでの連戦となると、負荷のかかるメニューをすることは難しい」と森山佳郎監督が語ったように、直近の試合に出場している選手たちについては攻守の戦術的なポイントを確認する限定的な内容に絞って行った。

 準々決勝前日も完全オフで心身の回復に充当。「ずっと練習場・スタジアムとホテルの往復だったので精神的な疲労もあった」(森山監督)という観点から、現地の大型ショッピングモールに繰り出し、日本式の焼き肉に舌鼓を打って英気を養った。

「焼き肉パワーをもらって、めちゃくちゃリラックスして楽しめました」とDF永野修都(FC東京U-18)が言うように、準決勝に向けて精神的疲労も取り去って、切り替えることができたようだ。

 イランは「体がデカくて強い選手が揃っていて、そこを活かしてくる」と永野が語り、森山監督が「ボンボン蹴ってくるスタイル」と言うように、ロングボール主体でフィジカル的な強さを活かしてくるチーム。「伝統的に日本の選手が苦手としている」(森山監督)パワフルな戦い方に対し、どう対抗するかが大きなポイントとなる。

 昨年8月の親善大会で対戦したときは1-3で敗北。「デュエルで負けまくってしまった」(森山監督)この遠征での経験は、コロナ禍の影響で国際経験の少なかった選手たちにとっても大きな衝撃で、意識改革にも繋がった。「日本の選手たちもかなり逞しくなった」と指揮官も認める球際のバトルや空中戦といった「苦手ジャンル」を克服できたかどうかが問われることになりそうだ。

 また永野が「世界大会を考えても」という言葉を使ったように、フィジカル的に上回ってくる相手との戦いは、この秋に行われるU-17ワールドカップで結果を出すためにも避けられないテーマの一つ。「日本の大学生くらいデカいし、それ以上にゴツい」(森山監督)イランとの戦いは、そこへ向けたシミュレーションともなる。

 団長を務める反町康治技術委員長が「世界大会に向けての戦いはもう始まっているからね」と語るように、そのメンバーへ生き残るための戦いもすでに始まっている。アジア予選通過後最初の試合は、世界大会に向けての第一歩ともなる。

(取材・文 川端暁彦)
▼関連リンク
AFC U17アジアカップ タイ2023特設ページ

TOP