beacon

U17アジアカップを見て、芽生えた「もっと頑張らないといけない」。武器表現のMF川合徳孟(磐田U-18)は課題に取り組み、アピールを続ける

このエントリーをはてなブックマークに追加

U-17日本代表MF川合徳孟(磐田U-18)は攻撃面の特長を発揮するなどBalcom BMW CUP優勝に貢献

[8.11 Balcom BMW CUP第3節 U-17日本代表 4-0 U-17ウズベキスタン代表 広島広域公園第一球技場]

 U17アジアカップは寮の食堂で観戦。「(本音は)見たくなかった。でも、『もっと頑張らないといけない』という気持ちも芽生えたので、逆に自分の気持ちを見つめ直すきっかけになった」と振り返る。

 U-17日本代表MF川合徳孟(磐田U-18)にとって、アジア制覇した同世代の選手たちの活躍は刺激に。「HiFA 平和祈念 2023 Balcom BMW CUP 広島国際ユースサッカー」でU-17日本代表の全3試合に先発し、優勝に貢献した。

 川合は昨年のU17アジアカップ予選に出場。今年は4月19日のルヴァン杯・横浜FM戦でトップチームデビューを果たしている。16歳1か月16日での公式戦出場はクラブ史上最年少記録。U-16世代の注目ボランチだが、選手層の厚いポジションでU17アジアカップメンバーに食い込むことはできなかった。

 今大会は、11月開幕のU-17ワールドカップへ向けたアピールの場。初招集組が多く、チームとして上手く行かないことも多かったが、「チームとして成長できた合宿だったと思います」。その中で、自身も試合を重ねるごとに特長を表現していた。

 広島県高校選抜U-18との第2戦では、初戦で課題となった立ち上がりに川合がギアを上げた。中盤中央でくさびのパスを受けると、一気にスピードアップ。MF西原源樹(清水ユース)とのワンツーで抜け出すと、最後はカットインから先制の左足シュートを決めた。その後も鋭いパスを通し、2点目をアシスト。U-17ウズベキスタン代表との最終節では過去2試合以上に多くボールに係わり、攻撃をコントロールした。

「展開することも意識していたんですけれども、緩急つけて縦パスつけたり、くさびのパスも自分の武器のひとつなのでそこはしっかりと出せた」。過去2試合はFWへボールを入れたあとに係る回数が少なかった。その点を反省。この日は、パートナーのMF宮川大輝(G大阪ユース)と縦関係になることを意識して崩しに係わろうとしていた。

 そして、前半25分に左サイドへの展開で先制点の起点に。ウズベキスタン相手にやれた部分も多かったが、満足はしていない。「攻撃の部分は出せた部分もあったけれど、最後の質はまだまだ。高体連組はガツガツ行けるけれど僕も含めてクラブユース組は行けない部分もあった。ワールドカップのメンバーに入るために必要なので、チームに戻って自分の課題として取り組んでいきたい」。再び代表チームの活動を経験し、より成長したいという思いは高まった。

 磐田U-18はプレミアリーグWESTで現在最下位。川合も先発を外れる経験をしているだけに「チームに戻って先発で出るのはもちろんなんですけれども、軸になって、プレミアリーグは今順位は低いけれど、そこからでも後期はしっかり勝てるように中心選手になって頑張っていきたい」と誓う。

 クラブ、代表でも結果を残すだけ。「(U-17ワールドカップへ)行きたいという気持ちは物凄く強いですし、この合宿のあと、フランス遠征か国内合宿があるので、そのどっちかに呼ばれて、またアピールしてワールドカップのメンバーに入りたいです」。と語った。「もっと頑張らないといけない」「メンバーに入りたい」という気持ちを持ち続けて進化し、チャンスを掴み取る。

(取材・文 吉田太郎)

●U-17ワールドカップ2023特集ページ
吉田太郎
Text by 吉田太郎

TOP