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ライバルたちを「超える」。U-17日本代表復帰のFW山口太陽(FC東京U-18)が2戦連発

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前半25分、U-17日本代表FW山口太陽(FC東京U-18)が先制ゴール

[8.11 Balcom BMW CUP第3節 U-17日本代表 4-0 U-17ウズベキスタン代表 広島広域公園第一球技場]

 181cmのレフティーストライカーが2戦連発だ。前半25分、U-17日本代表はMF小竹知恩(清水ユース)が左サイドから仕掛けてGKとDFの間へラストパス。これをファーサイドのFW山口太陽(FC東京U-18)が合わせ、先制点を挙げた。

「小竹君が縦突破すると思っていた。それを信じてGKとDFの間に入って。何回かそういうシーンがあって、自分もそこに上がってくると思っていた」。大会中にFW高岡伶颯(日章学園高)とのコンビネーションも向上。動きを合わせてファーを突き、ゴールに結びつけた。

 広島ユースとの初戦は先発も「ほとんど何もできなかった」。練習、練習試合でもなかなか得点が取れない中、映像もチェックして動き出しなどを修正した。そして、広島県高校選抜U-18戦でゴール。交代出場し、CKからヘディングシュートを決めた。

 左足やポストプレー、身体を張るところが特長。前日の競り合いでの動きやCKからのゴールに自信を持ってウズベキスタン戦に臨んでいた。ポストプレーで奮闘する一方、前半だけで計6本のシュート。ゴールへ向かい続けて結果を残した。

 5月27日のプレミアリーグEAST・前橋育英高戦で左鎖骨を負傷。今年に入って出場機会を伸ばし、8戦6発と結果を残していたが、長期離脱を強いられた。6、7月のU17アジアカップメンバー入りは叶わず。「アジアの最終予選で頑張ろうと思って、その前に怪我をしちゃうというのは苦しかったんですけれども、(U-17)ワールドカップという切符を掴んでくれたのでそこを目指してリハビリに励んでいた」。7月下旬から開催された日本クラブユース選手権(U-18)大会は得点ランキング2位の5得点をマークし、準優勝。体力面や決定力の部分はまだまだというが、細部にこだわって秋冬を目指していく。

「DF永野(修都)君や(MF佐藤)龍之介、(GK後藤)亘はずっと(U-17日本代表に)選ばれ続けて、自分も最初選ばれていたので、悔しいので、練習の中でもそいつらに勝とうと意識しています。まだ全然点を取るチャンスで決め切れないところとかある。(U-17日本代表のFWには熊本の)道脇(豊)君とかもいて、そこ超えるためにも結果を出していかないといけない。(道脇は)プロで結果を残しているので、高校年代で普通の結果じゃ超えられない。もっとみんなに注目されるような結果を出していきたい」

 FC東京の先輩で、U-20ワールドカップに出場したFW熊田直紀と比較されることが多いという長身レフティー。「(熊田を)超えるためにもワールドカップには絶対に出たいし、そこで結果を残せるように。日々の練習からもそうですけれども、トップに熊田君がいるので、そこにも行けるように超えなければいけない」。勝負はこれから。自身の将来のためにも、ライバルたち以上に決め続ける。

(取材・文 吉田太郎)

●U-17ワールドカップ2023特集ページ
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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