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ラ・リーガで警戒強まる久保建英「1人、2人、3人と包囲網を…」森保Jで求める“個の成長”

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日本代表MF久保建英(ソシエダ)

 ラ・リーガ開幕から好調を続けてきた日本代表MF久保建英(ソシエダ)だったが、前節のアトレティコ・マドリー戦では相手が徹底的な警戒を向けてきた中、持ち味を発揮できる機会は限られていた。

 11日の日本代表練習後、報道陣の取材に応じた久保は自身への警戒について「監督によってはすごく感じますよね」とコメント。「A・マドリー戦では僕のプレーも良くなかったので、そこは一旦置いといてですけど、僕だけじゃなく、チームとしていいサッカーをしている中で、特にこっちのサイドは1人、2人、3人と包囲網を敷いてきた」と途中交代に終わった一戦を振り返った。

 もっとも久保は「アトレティコ戦は完敗でしたね」と厳しい自己評価を下しつつも、「その中でもやれる自信はあった」と自信をにじませた。ウインガーが勝負を分ける現代サッカーにおいて、厳しいマークは宿命のようなもの。日本代表が上を目指していくためにも、自身や周囲に高い基準を求めている。

「何回か前の活動で森保監督が言っていた『個の成長』というところだと思う。例えば僕が右で、今回は左が中村選手か奥抜選手かな。状況によって他の選手もやるかもしれないけど、そういった選手がサイドで2枚ずつ引きつければ中はすごく楽だと思うので、そういったレベルに前目の選手が早く到達することが日本代表が強くなる鍵なのかなと思う」

 所属先のソシエダでは、シーズン序盤こそ久保が孤軍奮闘する形で攻撃を組み立てていたが、試合を重ねるにつれて久保にマークが集中した結果、チーム全体の攻撃も活性化。今回の代表活動でも、ただ自らが違いを見せるということだけでなく、チーム全体の攻撃にも責任を背負っていく構えだ。

「どういったメンバーか分からないし、自分が出るか出ないかも分からないけど、出た時は出たメンバーと。僕の特徴はみんな分かっていると思うけど、今度は僕が周りの人の特徴を理解してあげる段階に来ていると思うので、僕ばかり活かしてもらうのではなく、僕も周りの選手を活かせるレベルにあると思う。そういうところを出していければと思う」

 チーム全体を見据えるからには、10月シリーズの親善試合でもこだわるのは勝利という結果だ。

「勝つに越したことはないし、FIFAランキングも上がるし、強くなれる。まずは結果。この2試合も結果を求めていくのがいいんじゃないですかね。2次予選は勝って当たり前だけど、今回の相手でも勝って当たり前のレベルにならないと、みんなも盛り上がってくれないと思う。結果にこだわっていくのがベストなのかなと思う」。ソシエダを飛躍に導いてきた22歳が、日本代表も次のステージに引き上げる。

(取材・文 竹内達也)
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竹内達也
Text by 竹内達也

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