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異なるタスクに戸惑ったMF伊藤敦樹「浦和のように全部は行けない」見つかった新たな課題

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日本代表MF伊藤敦樹(浦和)

[10.13 MIZUHO BLUE DREAM MATCH 日本 4-1 カナダ デンカS]

 日本代表が大量リードした状況からの途中出場は、攻撃面に特徴を持つタイプのボランチであるMF伊藤敦樹(浦和)にとって簡単ではなかったようだ。

 ベンチスタートの伊藤敦に出番が訪れたのは4-0と大きくリードした後半16分。森保一監督からの指示は「ゲームをコントロールしろ」だった。

 しかし、相手のカナダが意地を見せて攻勢に出てきた時間帯でもあり、ゲームが落ち着かないまま時間が過ぎた。「(遠藤)航さんとの交代で入って、自分のところで後手を踏んでしまったり、守備のところでハマらなくなってしまった。個人としては難しい試合になってしまった」(伊藤敦)

 後半44分にはマークのズレが生じる中で右サイドを崩されて手痛い失点。前半のPKストップでクリーンシートのチャンスもあったが、画竜点睛を欠く1失点となった。

「もっと前に出て行きたかったけど、バランスを取ることも大事だし、相方が田中(碧)選手や川辺(駿)選手だったので、所属の浦和のように全部は行けない。ダブルボランチの中でのタスクがある」と神妙な表情を見せながら振り返った伊藤敦は「途中からチャンスをもらったときに、自分の良さ以外のところでも試合にしっかり入っていかないといけない。こういうチャンスもあと何度もらえるか分からないので、大切にしていきたい」とも言った。

 出場3試合目でうまくいかずに終わったのは初めてだが、まだチュニジア戦というチャンスがある。「スタートから出る方が自分の持ち味や周りとのかみ合わせも出せるので、スタートから出るようにアピールしていきたい」と前を向いた。

(取材・文 矢内由美子)
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矢内由美子
Text by 矢内由美子

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