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アジアで残した“悔しさ”を世界で晴らす…U-17日本代表FW高岡伶颯(日章学園)がチームを救う決勝弾!!

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チームを救ったU-17日本代表FW高岡伶颯(日章学園高)

[11.11 U-17W杯GL第1節 U-17日本 1-0 U-17ポーランド]

 単に思い切り打ち込んだというゴールではない。しっかり見えて、判断して、決断した上での弾丸シュートが、U-17ワールドカップ初戦で苦しい船出になりかけた日本を救った。

 U-17日本代表FW高岡伶颯(日章学園高)は、値千金の左足シュートを突き刺した場面をこう振り返る。

「いつも通りにやれました。『体が勝手に動いた』とかそういう(本能任せの)プレーではなく、シュートを打とうとしたときに相手DFがどういう顔の向き方をしていたとか、距離を空けたりというのも見えていた。道脇(豊)もプルアウェイしてくれてそっちに敵が寄ってくれたのも見えたので、切り返してから打てました」

 森山佳郎監督から大抜擢を受け、今年のAFC U17アジアカップにも参戦。一気に出世してきた高岡だが、そのアジアカップには深い悔恨を残している。大会を終えての言葉は、「もっと自分が決められたし、決めないといけなかった」というもの。意欲的なプレーとハードワークでチームに確かな貢献はしていたが、本人の満足感はまったくなかった。

「アジアカップは凄く反省の多い大会だった」と言う高岡にとって最も記憶に残っているのはU-17ウズベキスタン代表と戦った初戦でのプレー。好機を逃した結果、チームは1-1のドロースタートになってしまった。

「自分が決め切ることができなくて難しい大会の入りにしてしまった。今回は同じ初戦で絶対に自分がチームを助けられたらと思って試合に入った」

 反省はしているが、それで何かを恐れているわけではない。次のチャレンジへの闘志を得て、代表のユニフォームを着ても「いつも通りのプレー」をすることをまず心がけて試合に入った。その成果が、チームを救う決勝弾へ繋がった。

「次も頼むぞ」というこちらの声掛けに、「決めます!」と力強く答えたストライカーは、早くもアルゼンチンとぶつかる次戦へ気持ちを向け直していた。

(取材・文 川端暁彦)
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川端暁彦
Text by 川端暁彦

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