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中足骨骨折から2か月で復帰。「戦える状態になれた」DF永野修都(FC東京U-18)がポーランドに挑戦

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9月の中足骨骨折から復調。DF永野修都(FC東京U-18)がポーランドに挑戦する

 頼れる男が完全復活となりそうだ。

 U-17ワールドカップ開幕を目前に控えるU-17日本代表。アジア予選からその最終ラインを支えてきたDF永野修都(FC東京U-18)は、大会の出場辞退が危ぶまれていた選手だった。

 大会2か月前の9月のフランス遠征で利き足の中足骨を骨折していたからだ。

「セカンドボールに対して相手のスライディングと自分の蹴りがぶつかる形だった。ケガした瞬間の痛みも凄くて、病院に行って診察を受けたときも『ワールドカップは厳しい』みたいに言われてしまった」

 ただ、不幸中の幸いだったのは「綺麗に折れていた」こと。こうなるとむしろ骨はくっつきやすいので、そこにわずかな期待を掛けて、「イワシを食べたり、早く寝たりをやってきた」。森山監督からは「毎日、ワールドカップで活躍している自分をイメージして、骨がくっつくことを祈って眠りに付け」と言われたことも忠実に実践。その願いが届く形で、大会直前にFC東京U-18の試合で実戦復帰。ギリギリ間に合う形となった

 日本での合宿では関東大学選抜、そして現地ではU-17メキシコ代表との練習試合をこなし、失っていた試合勘も戻ってきた感覚もあると言う。

「メキシコみたいなワールドカップに出る相手と試合をすることができたのは大きくて、そういう世界で戦うための基準みたいなのを取り戻せた。自分としてはもう大丈夫というか、戦える状態になれたと思う」

 ポーランド戦で自分が出場したらどうするかというイメージもすでにあると言う。前から激しく守備に来る相手に対し、「どうかわしていけるか」。ビルドアップ能力に自信を持つ永野にとって、自分の力を試してみたい相手でもある。

 待ちに待ったワールドカップ。「高校に入ってここ2年くらい、ずっとこの大会で戦うことをイメージして頑張ってきた」という晴れ舞台だ。苦しい時期を過ごしたからこそ、「この雰囲気を楽しんで、自分のプレーを出していきたい」という言葉には、特別な説得力がこもっていた。

(取材・文 川端暁彦)
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川端暁彦
Text by 川端暁彦

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