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上田綺世に2アシストの南野拓実「綺世はああいう動き出しが得意。ちゃんと見えた」

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日本代表MF南野拓実

[11.16 W杯2次予選第1節 日本 5-0 ミャンマー パナスタ]

 4年前のカタールW杯アジア2次予選の初戦と同じミャンマーを相手に5-0で好発進する中、先発した4年前に続いて今回も先発メンバーに名を連ねた日本代表MF南野拓実(モナコ)が2アシストと気を吐いた。

 まずは立ち上がりの前半11分。MF鎌田大地からボールを受けた南野はPA手前から右足で柔らかい浮き球のパス。これをFW上田綺世がヘディングで決めて先制した。3-0で折り返した後半5分にも味方をDFラインの裏へ誘導するような浮き球のパス。これを再び上田が決めて4-0とリードを広げた。

「ブロックを敷いて固められると細かいパスで崩すのは難しい。チップのボールは(上田)綺世がああいう動き出しを得意としているし、ちゃんと見えたので、あそこに出せて良かった」と、狙い通りのゴールに笑顔を浮かべた。

 5-0というスコアもさることながら、実力差のある相手にも気の緩みを見せず、きっちりとした試合運びを見せたところも好印象だった。鎌田のミドルシュートで2-0とリードしたあとの前半アディショナルタイム、敵陣で得たFKの場面で南野が素早くリスタート。堂安がPA内へ鋭いパスを送り込み、上田が決めて3-0で折り返した。

 この場面について南野は「監督も試合前にそういうリスタートのところや、相手の足が止まったところで早くプレーをやっていこうと言っていた。こういう試合でどれだけ細かい部分を詰めていけるかは、最終予選や強い相手とやるときに大事になる」と狙いを説明。一つひとつのプレーに、先を見ていることをうかがわせる。

 北中米W杯に向けて好発進だが、気持ちは引き締まったままだ。「前回のアジア予選を経験しているので、僕は道のりが長いことも理解している。まだ2次予選。勝って当たり前の試合でもっと質を求めたり、何ができるかを自分たちで厳しく評価していかないといけない段階だと思う」。

 チームはこの後すぐ、シリア戦が行われるサウジアラビアへ移動する。「代表だけではなく、チームでも結果を出し続けないとここに来られない。タフな移動もある。サッカー以外のリカバリーなど、プロフェッショナルとして準備することも重要になっていく。総力戦で闘っていければいい」。たくましい口調でそう言った。

(取材・文 矢内由美子)
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矢内由美子
Text by 矢内由美子

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