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元日タイ戦の日本代表メンバー発表、 森保一監督会見要旨

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 日本サッカー協会(JFA)は8日、来年1月1日に国立競技場で行われるTOYO TIRES CUP 2024のタイ戦に臨む日本代表メンバー23人を発表した。

以下、森保一監督の会見要旨

森保一監督
「今回のタイ戦でも勝利を目指しつつ、チームの戦術、個の経験値を上げるチャレンジをしたいと思っている。勝って選手たちの頑張りを見てもらい、1年の良いスタートになったなと思ってもらえるような試合にできればと思う。アジア杯、その後のW杯アジア2次予選、本大会につながる貴重な場だと思うので、元日の試合を大切に戦いたいと思う」

―メンバー選考のポイントは。
「まずはこの試合に勝って、喜んでいただけるようにベストメンバーで戦う。試合をするにあたって、考えられるメンバー選考の中でベストメンバーと思ってチームを編成した。その中でアジア杯に向けてチームとして良い準備をしないといけないが、日程上招集できない選手もいる。招集できる選手を招集して、アジア杯で招集することになる選手たちにも、ケガや体調不良など、何があるか分からない。可能な限り未来に向けて戦力の底上げをするということで、これまで招集しようと思っても招集できなかった選手を招集した。チームの戦力として考えていけるように今回の試合を使えればと思っている」

―板倉滉、中村敬斗の状態は。
「ケガ人については常に代表のメディカルスタッフと所属チームのメディカルスタッフが連絡を取り合って、今どのような状態で、コンディションが上がってきているかはやり取りして把握している。プラス我々代表のトレーナーが現地に伺って、そこで選手の状態をチェックして、常に選手のコンディションは把握している。どういう見通しで復帰していけるかも実際に把握してこれているし、彼(板倉)の復帰の過程を踏まえて、元日の試合はプレーできるということで招集した」

―アジア杯に向けた選考の意味もあるか。
「この元日の試合を見て、パフォーマンスを見て最終的にアジア杯のメンバーを決めるということはおっしゃるとおりなので、選手のパフォーマンスを見ていきたい」

―前回のアジア杯の経験を踏まえて準備で意識することは。
「前回のアジア杯に臨むのと今回で状況が違うところはあるので、その変化には対応しないといけないが、基本的には初戦から勝利を積み重ねていけるように個々のコンディション、チーム全体のコンディションを上げる、少しでも戦術理解度を上げるということはアジア杯に向けてやっていきたい。アジア杯での試合を最初からパーフェクトにやれるように準備していくが、一戦一戦成長しながら勝っていく、戦術の幅、対応力だったり、アクシデントを乗り越えていく対応力を付けていければと思っている。フィジカル的、戦術的な準備も大切だが、長期間タフに戦うためのメンタリティー、どんなアクシデントも乗り越えて勝っていくメンタリティーは大会前にしっかり確認して大会に入っていきたい」

―GKで大迫敬介が選外になった理由は。
「ケガで離脱ということで、治療、回復させるということでクラブとのやり取りの中でメンバーには招集しなかった」

―初招集の野澤の評価は。
「FC東京でも試合に出ているし、五輪年代で大岩監督の下、力を付けている。J1の舞台での経験、これからの伸びしろを大きく期待して招集した。経験値は浅いかもしれないが、経験ではなく、自分が試合に出るんだというギラギラしたものを練習から見せてもらえれば」

―伊藤涼太郎を招集した理由は。
「理由は良いプレーをしているから。その時々で招集していない選手も含め、広範囲に日本代表として戦える選手を見ている。新潟時代、そして今、シントトロイデンでプレーしている中で、日本代表の戦力として戦ってもらえる選手と思って選出した。彼の良いところは攻撃のところ。得点に絡む、得点を奪う部分だと思う。まだまだシントトロイデンで実力を発揮できているということではないと思うが、チームの中でトップ下だったり、10番や8番のポジションで存在感を発揮していると思うので今回招集した」

―ロールモデルコーチに中村憲剛氏と内田篤人氏が入っているが。
「2人とも代表経験、トップトップでの経験がある中、代表の血の継承ということで彼らの持っている経験を選手たちに伝えてもらいたい。日本のために戦うところ、トップトップになるための技術含め、ノウハウを伝えてもらえればありがたいし、コーチングスタッフにとっても、彼らとのやり取りによって選手へのアプローチの幅や戦術の幅を広げることにもなると思い、さらなるブラッシュアップのために彼らも招集させてもらった」

―国内組が8人招集されたが、オフシーズンになる。どんな調整をしてほしいか。
「難しい調整になると思うし、休んでもらいたい。激しく長いシーズンを終えて、少し休んでもらいたい気持ちは持っている。そういった意味では(シーズン終了後)2週間は休むというルールがあるので、しっかり休んでもらって、228日からの練習、元日の試合に向けてコンディションを上げてもらえるように準備してほしい。プロ選手である以上、決められたターゲットにどうコンディションを上げていくかはそれぞれやっていくことができる選手たちだと思う。選手の個々の調整方法を信頼して、集合日、練習日に合わせてもらえればと思っている。個人でコンディションを上げるということは、オフから新しいシーズンに入っていくところでは世界的にも多くなっている。より個々がプロフェッショナルとしてやってくれることに期待しているし、全体でプレッシャーがかかってトレーニングするよりも、個々で自分のペースで上げる、個々のクラブで上げるというのは今後そういう流れになっていくのかなと思うのでトライしてもらいたい。代表として選手をケガさせたくないし、代表選手は他の選手が休んでいるときに試合をすることになるが、国を背負って戦うという部分で誇りになる部分もある。その両面を踏まえ、しっかり休むことと、代表の誇りということで代表活動に臨んでもらいたい」

―タイ代表に日本人の石井正忠監督が就任したが。
「石井監督と代表戦をやることは難しい戦いになると思っている。我々のことを知っているし、対策を練って、試合に臨んでくると想像できるので難しい試合になると思う。石井監督は賢くクレバーに対策を練る方なので、我々のやりたいことを消してくる戦いをしてくるのかなと思う。鹿島時代も個々の良さを発揮しながらチームとして組織的に戦える良いチーム作りをされていた。。個々の良さをより発揮させながら組織として戦うチーム作りができる監督だと思っている」

(取材・文 西山紘平)
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西山紘平
Text by 西山紘平

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