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W杯予選2戦5発の上田綺世、アジア杯も量産なるか「いろんな意味で難しい大会」

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FW上田綺世(フェイエノールト)

 昨年11月の北中米ワールドカップアジア2次予選では2試合合計5ゴールの大爆発。アジアカップの開幕を目前に控える日本代表において、エースのFW上田綺世(フェイエノールト)にはさらなる量産に期待がかかる。

 それでも当の本人は冷静だ。7日にカタール・ドーハで行われた合宿2日目の練習後、報道陣の取材に応じた上田は次のように語った。

「いろんな意味で難しい大会になると思うし、W杯は僕らがヨーロッパや南米に立ち向かっていくじゃないけど、予選(グループリーグ)もドイツ・スペインと戦って、自分たち日本のレベルを示す大会になった。求めていた結果は手にできなかったけど、そこは最低限できた。逆にアジア杯は僕らが優勝すると思われている大会。そこでやっていくのは相手が強かろうが弱かろうが難しい。W杯予選みたいにそれ以上に相手が戦い方をこだわってくる可能性があるので、そうなってくる相手に勝ち続けるのは簡単じゃないと思う」

 ミャンマー戦では前半だけでハットトリック、より力が上とされたシリア戦でも2ゴールを決めた上田。それでも当時から強調していたのは「相手によっていろんなことが想定できる」という点だ。目の前のアジア杯でも“アジアの相手”だと固定的なイメージを持つのではなく、相手の出方に応じた振る舞いをしながら、まずは先制点を狙っていく構えだ。

「その時もずっと言っているけど、先制点がすごく大事になる。早ければ早いほどいい。いろんな形、どんな形であれそこに期待がかかると思う。自分が出ていればもちろん狙っていくし、前線の選手がより早く先制点を取るのはこの大会を通しても、今後のW杯予選でもすごく大事になると思う」

 チームの連係を深めていくためにも、まとまった期間を共に過ごせるアジア杯のような国際大会は大きなチャンス。「長期のほうが前の試合を次に活かしたり、練習の中で合わせていける。一朝一夕にはいかないし、たかが1か月で何ができるという部分もあるけど、前の試合が次に活きて、その反省がまた次に活きてというのは代表ではなかなかない。そういった点では徐々にチームは良くなっていくと思う」。結果を追い求めることが大前提ではあるが、チームのさらなる成熟にも期待ができそうだ。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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