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大一番で経験積んだなでしこ18歳古賀塔子、本大会までさらなる成長へ「違いを見せられるように」

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DF古賀塔子

[2.28 五輪アジア最終予選(女子)第2戦 日本 2-1 北朝鮮 国立]

 18歳は自らの役割に徹し、ピッチのうえでパリオリンピック出場の喜びを噛み締めた。日本女子代表(なでしこジャパン)DF古賀塔子(フェイエノールト)は後半44分から途中出場。「オリンピックはずっと目標にしていた舞台。それを自分の手で掴めたというのはとてもうれしい」と笑顔を見せた。

 本職はCB。昨秋のアジア競技大会では優勝に大きく貢献した。だが、パリ五輪行きの切符を懸けた戦いで役割は変わる。第1戦では4バックの左SBとして出場。北朝鮮女子代表の堅守に苦戦を強いられた。「初めてやるポジションでいつもと見る景色ややり方が全然違って、難しい場面はたくさんあった」。第2戦ではベンチスタートとなり、終盤まで試合を見守った。

 2-1で迎えた後半44分からピッチに出た。タスクは点差を守ること。「チームとしても絶対にやらせないという一人ひとりの気持ちは相手より強かった。絶対に90分で決めるという思いはとてもあった」。相手のパワープレーにも冷静に対処し、試合終了の笛とともに喜びを爆発させた。

 守備面では手応えを語る。「1対1で負けないところ、守備のストロングを出すことはできた」。終盤では左サイドでボールを持つと、相手のバイタルエリアまで果敢にドリブル突破。「相手が前に食いついてくるというのは試合を見ていてわかっていた。ひとつ持ち運ぶことで違いを出せるかな」と積極性ものぞかせた。

 本大会まで約5か月と時間はない。メンバー入りを果たすため、18歳は成長を目指す。「チームに帰っても自分のストロングポイントを伸ばしつつ、ビルドアップという面でほかの選手と違いを見せられるようなプレーを意識したい」。悔しさも味わった大一番を経て、本大会ではさらなる躍動を誓った。

(取材・文 石川祐介)
石川祐介
Text by 石川祐介

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