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なでしこジャパン・佐々木監督アルゼンチン戦後会見要旨

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北京五輪へ出場する日本女子代表は29日、五輪前最終戦でアルゼンチン女子代表と対戦。FW大野忍(日テレ)とFW永里優季(日テレ)のゴールで2-0で勝った。以下は試合後の佐々木監督会見要旨。

●佐々木則夫監督(なでしこ)
「ニュージーランドを想定して戦った。相手の自陣でボールを回してと思っていたが、一昨日までかなり体を絞ったこともあり前半は体が重くエンジンがかからなかった。中盤からチャンスを作れるようになったが2点に終わった。後半は故障した選手がどのぐらいできるかを試したかったが、(実際に投入して)今の段階では思ったよりはしっくりしたパフォーマンスではないのがわかった。
今日は全体のコンディションをチェック数するゲームではあったが、澤、大野以外は夏バテのような動き、判断だった。しっくりした試合をみなさんにはお見せしたかったが、課題は出たが(北京五輪では)期待に添えられるようにがんばりたい」

―男子に比べて女子はすぐ中国に行くが体力的な疲労はどうか?
「あいまあいまではリラックスしたプログラムをつくってここまできた。今まで長い期間を過ごしているので、ここで少し休んで遅めに中国に入りたいところでもあるが、中国の芝の深さがわれわれなでしこの選手にとって、パスのスピードが非常に課題になってくる。まだパスのスピード自体にも課題があるので、ピッチ、空気になれるという意味でもすぐに入る予定。
アジアカップなど長いスパンで動いているので、選手たちのモチベーションは落ちない、心配はしていない」

―途中で右SBの近賀、右MFの安藤が入れ替わっていたがあれは流れのなかでたまたまか、狙いがあったのか?
「彼女たち二人には流れの中で変えてもいいよと言ってある。臨機応変にやる陽に行っているが、今日は少し指示を出した。今日は安藤のほうが少し後ろでボールを動かしたほうがいいかと思って指示を出したが、特段深い意味はない」

―得点の入る形になってから少し良くなったというがどこがよくなったか?また、見つかった課題は?
「前半はとくに立ち上がりは積極的、アグレッシブに行きたかったが選手の動きや判断が重く、鈍かった。途中から少し体が動いてかみあうようになってきた。ボールの動かし方がステーションではなく、3人目が入ったりワンタッチが入ったりそういう動きができるようになった。アルゼンチンに対して“間”ができたなかでの攻撃ができた。後半はいろんな選手の見極めの中で、もう少し途中から出た選手のコンディションを整えていきたい。今以上のパフォーマンスはできるはず。
今の段階では前半のメンバーがベースになる。そこに後半出た選手たちの“個”の部分を調整することによってバランスが取れていくと思う」

―後半、1点を取りに行くというシミュレーションで選手に共通の認識がないように思われたが?
「全体的に後半は攻撃のスピードダウンからゆさぶって、仕掛けるということができたが、お互いに合っていなかったり簡単にワンツーで落としたりとイージーなミスもあったが、それははっきりしたものなので修正したい」

―アメリカはエースのワンバックが故障したがグループリーグ突破の自信は100%あるか?
「100%は非常に高い確率で、今日は100%自信がありますといえる内容ではなかったが、もう少し良ければ100%に近いとはいえた。今日は夏バテ状態で申し訳なかったがこれからコンディション調整を進めていく。最近ではノルウェーがドイツに勝ったり、ニュージーランドがカナダと引き分けるなど各チームいい仕上がりを見せているが、ウチも勝ち得るチームになっている。
アメリカについては、これまでワンバックがいるゲームばかりを見ていたので、いなくて2トップの試合などを見ていかないといけない。たしかにワンバックは非常に大きな存在だが、エースがいなくても(世界ランキング1位の)アメリカであるということにかわりはない」

―メダルへの自信、可能性は?
「メダルには金、銀、銅あるわけですが、その金、銀、銅が低くなればなるほど可能性は高くなる。選手はメダルを視野に入れて練習している。必ず、まずは決勝トーナメントを突破する。そこからステップアップしていく。僕自身はいちばん下のメダル(銅)だったら50-60%(獲得の可能性が)あるんじゃないかと見ている……高いですかね?(笑)」

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