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やっぱりトップ下、金崎が本職に戻って"初ゴール"

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[7.30 練習試合 日本代表候補2-0流通経済大]

 日本代表候補に初招集されたMF金崎夢生(大分)が豪快な右足ミドルで“代表初ゴール”を叩き込んだ。2本目と3本目に出場し、2本目はトップ下でプレー。3本目はボランチでスタートした。2本目6分にはポジションチェンジで左サイドに流れ、左サイドバックのDF村井慎二(磐田)とのコンビでサイドを崩し、FW大黒将志(東京V)のシュートにつなげる決定機もつくった。
 ところが、ボランチに入った3本目は、慣れないポジションのためかプレーの判断が悪く、10分過ぎには、見かねた岡田武史監督がトップ下に入っていたMF柏木陽介(広島)とのポジションチェンジを指示。これで迷いが吹っ切れた。18分、左サイドからのFW佐藤寿人(広島)の絶妙なサイドチェンジを受けると、ドリブルでゴール前に切れ込み、角度のない位置から右足を振り切って逆サイドのゴールネットに突き刺した。
 「(ボランチはプロ)1年目にちょっとやっただけ」と苦笑いした金崎だが、本職に戻っての1得点に「シュートは積極的に打っていこうと思っていた。結果が出せたのはよかった」と胸をなで下ろした。「逆サイドの(佐藤)寿人さんからボールが来て、DFが下がったので、あそこはシュートかなと」。初めての代表での練習試合でいきなり1ゴールを決め、今季大分で4得点を記録している得点力の高さを証明した。
 岡田武史監督は「金崎があまりにもディフェンスができないから」と苦笑いしながら3本目の途中からトップ下に戻した理由を説明。「後ろもできるかなと思ったけど、やはり前の選手だなという印象」と語った。本人も「守備の部分は課題がたくさんある。自分のところで切り替えが遅いところもあった」と反省したが、まだ19歳。これから成長していく要素はたくさんある。「攻撃でボールを足元におさめたらしっかりとプレーできた。そういうところをもっとよくしていければ」と手応えもつかんだ。課題を克服し、長所をさらに伸ばしていけば、A代表に定着していくだけのポテンシャルは十分に持っている。

(取材・文 西山紘平)

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