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ゴールへの鋭い“嗅覚”発揮…U-23日本代表“背番号10”佐藤恵允が価値ある先制弾「鼻に当たって入った」

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MF佐藤恵允

[3.25 国際親善試合 U-23日本 2-0 U-23ウクライナ ミクスタ]

 背番号10がゴールを挙げた。MF佐藤恵允(ブレーメン)は後半3分に先制点を奪取。右CKがファーに流れてクロスバーに跳ね返ったところを顔面で押し込んだ。当たった場所は鼻。「ファーに来るということは薄々感じていた。関(根大輝)がポイントになって、ファーに来るだろうなと。鼻に当たって入った」と振り返った。

 今回の活動では背番号10を着けた。試合後には「重いっす」と本音をのぞかせていたが、エースとしての役割を果たした。後半3分、右CKをニアサイドのDF関根大輝が頭で合わせる。ボールはファーサイドに飛ぶと、クロスバーに跳ね返った。そこに待ち構えたのは佐藤。鼻に当てたボールはそのままゴールラインを割った。

「セットプレーはチームの武器としているもの。自分がファーに詰める役割だった。どんな形であれゴールはゴール。その役割を果たした」。そう語る佐藤は得点に関与したことに手応えを語る。「そこにおれがいなかったらゴールになっていない。その予測は今までずっとファー詰めを任されてきた身として嗅ぎ分けた」。まさしくゴールへの鋭い嗅覚で得点を挙げた。

 今回、鈴木唯人が着けていた背番号10を受け継いだ。「結果的に得点になって、10番としての仕事は守備でも攻撃でも最低限果たせた」。安堵の表情を浮かべながら「もちろん10番ではなくてもそういう思いはある」と強調した。

「日の丸を背負う上で全員が背負っていかないといけない責務がある。番号にかかわらず、これからも引っ張っていきたい」

 見据える先は来月のパリオリンピックアジア最終予選だ。「ここからまた競争が激化する。そのなかで数字を残せたことは大きい」。来月の招集を待ちながら、自クラブでの研鑽を続けていくつもりだ。

(取材・文 石川祐介)


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石川祐介
Text by 石川祐介

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