[3.25 国際親善試合 U-23日本 2-0 U-23ウクライナ ミクスタ]

　パリオリンピック出場を目指すU-23日本代表は25日、ミクニワールドスタジアム北九州で国際親善試合を行い、U-23ウクライナ代表に2-0で勝利。後半3分にCKからMF佐藤恵允が先制ゴールを決める。同31分には途中投入のMF田中聡(湘南)が追加点を挙げた。22日のU-23マリ代表戦で敗れた日本だが、パリ五輪アジア最終予選前の最後の試合を白星で終えた。

　日本は22日のU-23マリ代表戦からMF山田楓喜(東京V)以外の先発10人を変更。4-3-3の布陣で、GKは小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)、4バックは左からDF大畑歩夢(浦和)、DF馬場晴也(札幌)、DF鈴木海音(磐田)、DF関根大輝(柏)。アンカーにMF藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)、インサイドハーフは左にFW荒木遼太郎(FC東京)、右にMF松木玖生(FC東京)。前線3人は左から佐藤、FW染野唯月(東京V)、山田が並んだ。[両スタメン&布陣]

　雨が降りしきるなか、高い位置でプレスを仕掛ける日本が主導権を握る。前半6分、GKキリル・フェシュンのキックを染野がブロックで奪い、こぼれ球を藤田が回収。最後はPA手前から荒木が右足シュートを放つが、ゴール枠外に外れていった。同10分には馬場のビルドアップから佐藤が右サイドに展開。最後は山田がPA右からシュートを打つもGKフェシュンに阻まれた。

　日本はハイプレスと、セカンドボール奪取からつなぐスタイルでチャンスを量産。だが、10本以上放ったシュートはなかなかゴール枠内を捉えない。前半はそのままスコアレスで折り返した。

　ハーフタイムで両チームともに2枚替え。日本は染野と山田を下げ、FW細谷真大(柏)とMF平河悠(町田)を投入する。細谷はトップの位置に、平河はそのまま右サイドに入った。

　後半3分、日本が待望の先制ゴールを奪う。2度目の右CKを荒木が蹴ると、ニアサイドで関根がヘディングシュート。ファーサイドのクロスバーに跳ね返ったところを、佐藤がゴールライン内に押し込んだ。

　先制した日本は、その後も攻勢を保ち続ける。ウクライナは後半15分に3枚替え。GKフェシュンを下げ、GKジョージー・イェルマコフを出場させた。日本も22分に3人目の交代カードを切る。荒木に代えて田中が左インサイドハーフに入った。

　すると後半31分、日本は交代策が的中して追加点。中盤で佐藤が猛追からボールを奪い切り、前線にパスを出す。細谷に収まり切らなかったボールは田中のもとへ。PA左から左足シュートを打ち切り、ゴール右隅に突き刺した。

　リードを2点差に広げた日本は後半33分に2枚替え。松木と佐藤が下がり、FW植中朝日(横浜FM)とMF小見洋太(新潟)が入った。38分には小見が自ら運んでシュート。惜しくもブロックに遭ったが、決定機を作り出した。

　後半40分には大畑が下がり、DF内野貴史(デュッセルドルフ)が入る。終始試合を支配し続けた日本が2点差を守り抜き、2-0の勝利で終えた。上位3か国がパリ五輪行きを決められるアジア最終予選は4月にカタールで開催。同月16日にグループリーグ初戦でU-23中国代表と対戦する。

(取材・文　石川祐介)

---

●AFC U23アジアカップ2024(パリ五輪アジア最終予選)特集ページ