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「切り替えていくしかない」仲間を再起させるキャプテン藤田譲瑠チマ

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MF藤田譲瑠チマ

[4.22 U23アジア杯第3戦 日本 0-1 韓国 ドーハ]

 0-0で膠着状態が続いていた後半18分だった。韓国が交代選手を入れて圧力を掛けて来たのに対し、日本も動いた。U-23日本代表キャプテンのMF藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)はMF松木玖生、MF佐藤恵允とともに3人同時投入でピッチへ。定位置であるアンカーのポジションに入り、後方から攻撃を組み立てていった。

 しかし、日本はDF内野貴史のヒールパスと松木の左クロスからDF高井幸大がヘディングシュートを打った直後の後半30分、CKから先制点を奪われてしまい、この1点が重くのしかかった。

 日本はなおも猛攻を仕掛け、後半40分には藤田の右足シュートも枠を捉えたが、相手DFにブロックされてしまった。0-1の敗戦でグループリーグ2位が決定。準々決勝ではホスト国のカタールと対戦することが決まった。

 だが、藤田の切り替えは早かった。「負けてしまったけど自分たちもチャンスを作ったし、そのチャンスを決めなければいけなかったという思いが強い」と前を向いた。

 1点ビハインドになった終盤の猛攻も、点こそ入らなかったが「次につなげたいし、良い形でチャンスを作れていたので、そこは継続してやっていけたらいい」と振り返ったように、ポジティブな要素だ。

 教訓も得た。

「韓国は中をしっかり締めて守備をしていたので、自分たちが外回りになってしまった。その中で慌てて無理やり縦バスを入れて、奪われてカウンターを食らうシーンが多かった。次もそういうことがあるかもしれないので気を付けたい」

 試合終了後は「切り替えていくしかない。次に向けて準備しよう」と話したという藤田。負ければパリ五輪の道が潰えるカタールとの試合に向けて顔を上げた。

(取材・文 矢内由美子)

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矢内由美子
Text by 矢内由美子

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