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アジア基準は重々承知も…木村誠二が「1個だけ納得いってない」韓国戦のジャッジ

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川崎へのファウルに身を乗り出すDF木村誠二

 CBにとって正念場の準々決勝となる。U-23日本代表は25日に開催国カタールと対戦。完全アウェーも予想されるなか、DF木村誠二(鳥栖)は「会場が完全にカタールの味方みたいになってしまうのはしょうがない」と割り切っていた。

 U23アジアカップのグループリーグ最終節・韓国戦(●0-1)で敗れた日本は、B組2位で準々決勝へ。ベンチで見守った木村は「みんな同じ思い。昨日の夜は寝れなかった人もいると思う」と味方を慮りながら「悔しがってばかりじゃいられない。もうどんどん次に切り替えてがんばっていこうという感じ」と前を向いていた。

 ただ、「一個だけ納得いっていない」と韓国戦の一場面を振り返る。「昨日の(川崎)颯太のやつ」と挙げたのは、韓国戦の後半9分。川崎は相手選手の鋭いタックルを食らった。相手選手は足裏を見せながらタックルに及んだように見えたが、主審の判定はイエローカード。木村は「映像で見たら大したことなく見えるのかもしれないが、そういうところはなんか厳しいのか甘いのかよくわからない」と語気を強めた。

 U-23日本代表は大会前にジャッジに関する講習を受けており、「基本的にはアジアの基準。Jリーグとそう変わらない。戸惑いとかそういうものはない」(木村)。それでも準々決勝の相手、カタールは開催国ということもあり、アウェーの雰囲気でジャッジに偏りが出る可能性はゼロではない。

 激しく攻撃を仕掛けてくる相手に対応する守備陣は、特にジャッジに気をつけなければいけない。グループリーグ初戦・中国戦ではDF西尾隆矢(C大阪)が前半17分にビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックからレッドカードを受けた。

「もちろん厳しいのはわかる。VARもあるので、真っ当なプレーであればカードは取られないだろうし、ファウルもしっかり見てくれるとは思う。だけど、それでもPA内とかゴールに近いところでは十分に気をつけないといけない。逆にそれを味方につけることができれば、僕らにとってはかなりプラスになる。そこに気をつけつつ、自分たちも有効に使えるようにうまく立ち回れたらいい」

 完全アウェーの雰囲気はもはや“想定内”。「そのアウェーの雰囲気に飲まれずに、どれだけ自分たちの力をちゃんと100%発揮できるかということだけ。そこはみんなの気持ちで立ち向かっていくところ」。勝てばパリオリンピック出場に大きく近づく一戦に向け、気持ちを高めていた。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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