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「プレッシャーも責任も感じていた」闘莉王が名誉挽回の一撃

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[11.19 W杯アジア最終予選 カタール0-3日本 ドーハ]

 カタールの戦意を喪失させた。2-0の後半23分、ショートコーナーからMF中村俊輔が右クロスをファーサイドに送ると、DF田中マルクス闘莉王(浦和)が打点の高いヘディングで叩きつけた。3-0。試合を決定づける一撃に、カタールの観客は一斉に家路についた。約1万5000人の満員に膨れ上がっていたスタンドは、みるみる空席が広がり、アウェーに駆け付けた約1000人の日本サポーターの歌声だけがこだました。

 狙い通りのゴールだった。「強烈なDFはいたけど、裏は弱いと思っていた。それがズバリ当たった。ショートコーナーはやろうとしていたけど、なかなかタイミングがなくて。いいボールが来たので合わせた」。カタールが選手交代した直後のCK。一瞬の隙を突いた俊輔と闘莉王の頭脳プレーが圧勝劇を締めくくった。

 9月6日のバーレーン戦(3-2)では痛恨のオウンゴール。10月15日のウズベキスタン戦も、闘莉王のクリアミスから失点を喫した。「プレッシャーも責任も感じていた。でも迷いはなかったし、今までやってきたことをやろうと思っていた」。名誉挽回のダメ押しゴールに、本職の守備でもカタールの攻撃をシャットアウト。これまでのうっ憤を晴らし、「満足?そうですね。アウェーで3-0で勝つなんてなかなかない」と安堵のため息をついた。

<写真>DF田中マルクス闘莉王
(取材・文 西山紘平)

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