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日本vsカタール 試合後の選手コメント

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[11.19 W杯アジア最終予選 カタール0-3日本 ドーハ]

 W杯アジア最終予選が19日、各地で行われ、日本代表はアウェーでカタール代表と対戦。勝ち点4同士で並ぶ両チームの激突はFW田中達也、FW玉田圭司、DF田中マルクス闘莉王がそれぞれゴールを決め、日本が3-0で快勝した。これで2勝1分の勝ち点7に伸ばし、3連勝でA組首位のオーストラリアを追走し、W杯に自動的に出場できる2位以内確保に前進した。
以下、試合後の選手コメント

●FW玉田圭司(名古屋)
―立ち上がりから飛ばしていたが?
「ホームのウズベキスタン戦が立ち上がりが悪かったので、そこを反省して、うまく行った」
―3戦連発ゴールだが?
「今は入る予感がある。でもそこまでのチャンスをつくれていることを評価したい」
―思い切りのいいシュートだったが?
「打たなきゃ点は入らない。入るか分からなかったけど、思い切って蹴ろうと思った。2試合続けて点を取っていて、気が楽だったというのもある」
―ブラジル戦のゴールに似ていた?
「自分自身、ちょっと似てるなと思った」

●FW田中達也(浦和)
「うまくみんなでボールを回せて、余裕を持ってできた。誰も簡単に行くとは思ってなかったし、実際、難しい試合だったけど、先制点が取れたのがよかった。みんながしっかりとした守備をするから、攻撃でボールも回せる。みんなで勝ち取った勝利だと思う。みんなで囲んで、数的優位で戦うことができた。アウェーで3点差で勝てたのは収穫。何より勝ち点3が取れてうれしい。自分たちのサッカーができた。高い位置で奪って、自分たちでボールを回せたのがよかった。ボールだけでなく、人も動いていた」
―先制点はGKの股間を狙った?
「とりあえず枠に入れようと。それ以外にもみんなでチャンスをつくれてよかった」
―前線の選手で話をしていた?
「そんなに話してないけど、みんなが近くで、いい距離感で触れていたし、そこに俊輔さんやヤットさん(遠藤)も絡めてよかった」
―得点シーンは?
「ウッチー(内田)がいいボールをくれて、DFも油断していた。ひとりがニアに流れて、僕のところまでボールが来た。入って良かった」
―もらったと思った?
「いや、それはないです。FWとしては1点取れたのがよかったです」
―チームとしてもベストゲームだったのでは?
「どうですかね。出ていない試合もあるので分からないです。もっと多くのチャンスをつくっていきたい。前線からみんなで追ってコンパクトにできたのがよかったです」
―今日の収穫は?
「アウェーで勝ち点3を取れたことが収穫です。僕は毎試合、緊張してやっている。でも一人じゃなく、みんなでやっているから。チームのいいところをもっと伸ばしていけばいい」

●MF中村俊輔(セルティック)
「足は制限しているから。セルティックの試合を見ている人は分かると思う。ああいう感じ。どこかで、気の利いたパスとか、頭にはあるんだけど、ためらった。でも今日は(大久保)嘉人とタマ(玉田)と達也の良さが出る試合だった」
―3点目のショートコーナーは?
「前半からやろうと思っていたけど、やるときが来なかった。監督からハーフタイムに言われた」
―バーレーン戦では3点取ったあと、2点取られたが、今回はゼロで抑えたが?
「そのままのメンバーでいったのも大きいと思う。交代は大事だからね。あとは試合の流れや空気を読めるか。2-0が一番危ないんだよね。守備にパワーを使うと生き生きしてくる。俺が前にいたときはつなぐ意識が強過ぎたけど、今日はFWのにおいがしていた。また引き出しが増えたかなと思う」
―俊輔の気持ちがチームに伝わった?
「ウッチー(内田)がなかなかリズムに乗れなかったけど、長友が最初にパスミスをしたときに反対から怒鳴ったら、監督も怒鳴っていたから、もういいやと。レノンじゃないけど、締めたくなるでしょ」
―次はオーストラリアだが?
「オーストラリアは個を生かした組織プレーができるチーム。次はW杯のような意識でやる。そういう相手に自分たちのサッカーをどれだけ押し切れるか。アジア杯のときは暑かった(ので参考にならない)けど、次はまた何か見えてくると思う」

●MF大久保嘉人(神戸)
「落ち着いてボールを回せば、相手の中盤はがら空きになる。相手は前に前に厳しく来るから、そこを交わせば空く。相手も途中からはバテたと思う。前半、俺らのサイド(左サイド)はマンマークみたいに来て、俺も長友もガツガツ来られた。だから長友と話して、もう少し近くに位置して早めにもらおうと。立ち上がりはもっとうまくできたと思う。達也の先制点でチームは楽になったし、リズムをつかめた。みんなが連動して動けていた」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
―アシストの場面は?
「(玉田が)フリーでいたから出したけど、打つとは思わなかった。今日は素晴らしいゲームができた。相手にチャンスを与えず、自分たちのやろうとしていることができた」
―これで予選突破に向けて楽になった?
「下を見るのではなく、オーストラリアとの差を見て、逆転できるようにしたい。次、ホームで勝てば逆転できる。高いところを見ていきたい」
―積極的に攻撃参加していたが?
「監督からもどんどん飛び出せと言われていた。相手のセンターバックは処理が下手だと聞いていたので、そこに注意して入った。そこは狙っていた」

●MF遠藤保仁(G大阪)
「守備が連動して、2人で挟んだり、それが90分できたのがよかった。攻守の切り替えは合宿をやるたびに良くなっている。今日のような守備を忘れないで、次の試合まで(間隔は)長いけど、ひとりひとり意識していきたい」
―次はオーストラリア戦だが?
「ホームで迎えられるし、勝てばものすごくいい状況に持って行ける」

●DF内田篤人(鹿島)
―先制点のアシストの場面は?
「あまり覚えてないけど、誰かが開いて真ん中に空いたところがあって、狭かったけど長谷部さんが走ってくれて、達也さんも走ってくれて、うまく決めてくれた。あのタイミングで持つといつも誰かが走ってくれている。
 バーレーンで3-0から3-2まで行かれてしまっていたので、今日はそれは嫌だと。僕はDFなので、アシストよりゼロに押さえたことが良かった。今日は相手の真ん中がルーズだった。やってみて、こんなにルーズなのかと。11番(ファビオ)ももっと来るかなと思っていたけど」

●DF田中マルクス闘莉王(浦和)
「点の取り方がよかったし、タイミングもよかった」
―3点目のショートコーナーは狙っていた?
「強烈なDFはいたけど、裏は弱いと思っていた。それがズバリ当たった。ショートコーナーはやろうとしていたけど、なかなかタイミングがなくて。いいボールが来たので合わせた」
―無失点については?
「完封は難しいこと。いろいろ事故みたいなことが起きたりもする。ようやく完封できてよかったし、得失点を考えても大きな3点だと思う。また日本(ホーム)でしっかりやれるように頑張りたい」
―最近は失点に絡むミスもあったが?
「プレッシャーも責任も感じていた。でも迷いはなかったし、今までやってきたことをやろうと思っていた。寺田さんもいいプレーをしてくれた」
―結果は満足?
「そうですね。アウェーで3-0で勝つなんてなかなかない」

●DF寺田周平(川崎F)
「守備に関してはうまく守れたかなと思う。いつも以上に興奮していた。海外で君が代を聞いて、高揚感というか気持ちが高ぶった。セバスチャンはヘディングが強いという情報があったので、競った後のカバーを意識して、セカンドボールを拾えたのがよかったと思う。数字としてチームでゼロに抑えられたのはよかった。サイドバックの絞りとか、ポジショニングに声を出して、そういう細かいところが無失点につながったと思う」

●DF長友佑都(F東京)
「1対1でしっかり対応できた。相手はうまかったけど、よく我慢してできたと思う。相手は個人のチーム。組織でやるよりドリブルとかで来るから、1対1とか基本的なことをやれば守れる自信はあった。監督からもピッチに出るときに“侍魂”と言われた。戦えということだと思う。1対1で負けるなと言われていたし、“恐れるな、腰の引いたサッカーだけはするな”と言われた。監督は気合いが入ってましたね。僕らも気合い入ってました」
―ハーフタイムの指示は?
「うまくやれているから、もう1点を取りに行こうと。もっともっと行けと言われた」

●GK川口能活(磐田)
「アウェーのカタール戦という勝負所の試合だった。年内最後の代表戦でもあったし、勝って終わることができてよかった。前向きに来年もスタートできる。僕はジュビロで残留という大仕事が残っている。やりがいがあるし、ひとつひとつこなしていきたい」
―チーム全体の守備がよかった?
「ミスをしてもすぐに切り替えて、落ち着いて試合を運べばいいと自信を持っていた。僕も後ろからゲームをコントロールして、流れを見てフィードのタイミングとかを考えた」
―無失点については?
「僕自身、自信になる。(寺田)周平もすごく能力が高い。ひとりひとりが集中していた結果がこうなった。チームとしてゼロで抑えたのは自信になる」

●MF松井大輔(サンテティエンヌ)
―ウズベキスタン戦からは見違えた試合になった?
「あれ(ウズベキスタン戦)がなければ、ここまでプレッシャーを感じてカタールに来ることもなかった。日本人もプレッシャーに強いことが分かったね」
―どんなプレーをしようと思っていた?
「3-0で勝っていたし、できるだけボールをキープして、パスを回していこうと。献身的にというか、簡単にプレーしようと思っていた。チームのためにやった。これをきっかけにして、チームに帰っても試合に出してもらえたときに結果を出していきたい。いいきっかけになればいいと思う」

●FW岡崎慎司(清水)
「チームとしてすごいいい攻撃ができていた。短い時間だったけど、出られてよかった。みんな調子が良いし、難しいかもしれないけど、次は先発で出られるように頑張ります」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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