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バーレーンに2度までも…岡田ジャパンが屈辱の敗戦

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[1.28 アジア杯予選 バーレーン1-0日本 マナマ]

 岡田ジャパンがまたもバーレーンの前に屈した。日本代表は28日、アジア杯予選第2戦でバーレーン代表と敵地で対戦。前半24分、FKから失点すると、バーレーンの出足の速いプレスの前に攻撃陣も沈黙し、昨年3月26日のW杯アジア3次予選に続いて0-1で敗れた。

 日本は4-4-2のシステムで、GK川島永嗣、4バックが右から内田篤人、中澤佑二、寺田周平、長友佑都と並んだ。中盤は中村憲剛と稲本潤一のダブルボランチ、右に岡崎慎司、左に本田圭佑。玉田圭司と田中達也が2トップを組んだ。

 バーレーンは90分間を通して激しいプレスで日本のパス回しを封じた。運動量が豊富で、出足も良く、日本が中盤で少しでも時間をかけると、すぐに囲い込み、ボールを奪ってカウンターにつなげた。前半24分には右サイド後方からのFKにファーサイドのMFサルマン・イサが内田の頭1つ上から打点の高いヘディングでゴール右上隅に流し込み、先制に成功した。

 まさかのビハインドを負った日本は反撃に出たいが、トラップやパスに単純なミスが目立ち、厚みのある攻撃ができない。サイドも有効に使えず、強引な中央突破は守りを固めるバーレーンに簡単にはね返された。

 後半3分には左CKから岡崎がダイビングヘッドを放ったが、GKが鋭い反応でかき出す。同24分にも左CKのこぼれ球から中澤が右足で狙ったが、ゴール上へ外れた。同37分、中村のFKのはね返りを拾った稲本のシュートも枠を捉えきれない。頼みのセットプレーでもゴールを奪えず、そのまま0-1で敗れた。

 内容的にも良いところのない完敗だった。20日のイエメン戦(2-1)に続いてセットプレーから失点。連動した攻撃も見られず、バーレーンの厚い守りを最後まで破れなかった。

 欧州組のMF中村俊輔、FW大久保嘉人、MF長谷部誠、MF松井大輔、故障離脱中のDF田中マルクス闘莉王、GK楢崎正剛、GK川口能活に加え、コンディションが整っていないMF遠藤保仁も欠いていたとはいえ、あらためて選手層の薄さを露呈した。彼ら個人能力の高い選手がいなくなるだけでこれほどチーム力が落ちるのならば、チームづくりの方向性が根本的に間違っているとしか言いようがない。アウェーとはいえ、バーレーンに2度までも敗れたことの意味はあまりにも重い。

 アジア杯予選自体は、4チーム(日本、バーレーン、イエメン、香港)がホーム&アウェーのリーグ戦を行い、上位2チームが11年の本大会(カタール)に進出できるから、この1敗が致命傷ということはない。ただ、バーレーンとは3月28日のW杯アジア最終予選(ホーム)でも対戦する。この1年間で日本に2回も勝ったことで、自信を持って乗り込んで来るのは間違いない。そもそも今のチームでオーストラリアに太刀打ちできるのか。2月11日のW杯アジア最終予選には欧州組も加わるが、俊輔や遠藤らに依存するだけのサッカーでは、あまりにも先行きが暗すぎる。

(文 西山紘平)

<写真>前半24分、FKからサルマン・イサにヘッドで決められ、この1点に泣いた

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