beacon

また無得点…寒すぎる試合にスタンドは大ブーイング

このエントリーをはてなブックマークに追加


[2.6 東アジア選手権 日本0-0中国 味スタ]

 日本代表は6日、東アジア選手権の初戦で中国と対戦し、0-0で引き分けた。2日のベネズエラ戦に続く2試合連続のスコアレスドロー。試合後はスタンドからブーイングも起きるなど格下相手に点が取れないふがいない内容で、W杯に向けて不安ばかりが募ってきた。

 日本はベネズエラ戦から先発2人を変更。DF徳永悠平に代わってDF内田篤人、MF小笠原満男に代わってFW玉田圭司が先発した。システムも4-4-2から4-2-1-3に変更。GK楢崎正剛、4バックは右から内田、中澤佑二、田中マルクス闘莉王、長友佑都。中盤は稲本潤一と遠藤保仁のダブルボランチで、トップ下に中村憲剛が入り、3トップは右から大久保嘉人、岡崎慎司、玉田と並んだ。

 オフ明け2戦目で試合勘、コンディションも上がり、システムも変えたことで攻撃面に改善の色は見えた。3トップが開くことでサイドで起点をつくりながら、選手が流動的に動く。中村は中盤を自由に動き、大久保や玉田もサイドにだけこだわるのではなく、スペースに顔を出してはボールを呼び込み、リズムをつくった。

 前半13分には遠藤のサイドチェンジを受けた内田がアーリークロス。こぼれ球を大久保が狙ったが、シュートは大きく浮いた。同19分にも右サイドのスローインからチャンスをつくり、中村のスルーパスに抜け出した岡崎がクロス。玉田が飛び込んだが、枠を捉え切れなかった。

 ベネズエラ戦に比べれば、攻撃が相手ゴール前まで迫る回数も多く、連動性も迫力もあったが、ゴールを取り切るところまでは至らない。最後は中国の長身DFがフィジカルの高さを生かして体を張って守り、ゴールを奪えなかった。

 中国も左サイドを起点に攻撃を組み立て、前線の186cmのFWガオ林にボールを集めて日本のDFラインを押し込み、チャンスを狙う。前半33分には右クロスからガオ林が競ったこぼれ球をDF栄昊が左足でミドルシュート。これはわずかにゴール左にそれたが、あわや失点の場面だった。

 日本は前半43分に岡崎が右サイドを突破し、マイナスに折り返したが、中村はシュートをミートし切れず。0-0のまま前半終了のホイッスルが鳴ると、スタンドからはブーイングと平山コールも起きた。

 後半開始直後には長友が左サイドをえぐって逆サイドにクロス。大久保がフリーで待ち構えていたが、ヘディングシュートはGK正面に。後半4分、右サイドから中澤のスローインを中村がつないで最後は岡崎がヘディングで狙ったが、今度はゴール上に外れた。

 後半9分、稲本からの絶妙なフィードを受けた内田がそのまま中に切れ込み、右足でシュート。素晴らしいプレーだったが、シュートは左ポストに弾かれた。

 0-0のまま決め手のない日本は後半17分、玉田に変えてFW平山相太を投入。味スタを本拠地とする平山の登場にスタンドも大歓声に包まれた。同20分には遠藤の浮き球パスを反転しながら左足で狙うが、ミートできず。岡崎が必死に前線から追い、闘莉王もオーバーラップを見せるなど攻撃の人数を増やしてなんとか1点を取りに攻勢を強めるものの、中国の守りをこじ開けられない。

 後半37分にはPA内で長友がハンドを取られ、まさかのPKを献上してしまう。絶体絶命のピンチだったが、楊昊のキックは楢崎が横っ飛びでスーパーセーブ。ゴールを割らせなかった。

 守護神のビッグセーブで勢いに乗り、一気に勝ち越しゴールを奪いたかった日本。しかし、後半39分、内田の右クロスから平山が頭で落とすと、大久保がボレーシュートを狙ったが、DFに当ててしまいノーゴール。同40分、大久保と中村に代えてFW佐藤寿人、MF金崎夢生を投入したが、最後までゴールが遠く、2試合連続のスコアレスドローに終わった。

<写真>空中戦で競り合う日本代表DF闘莉王(4番)
(取材・文 西山紘平)

▼関連リンク
5年ぶりの2戦連続無得点、玉田「チームとして機能してない」
楢崎が貫録のPK阻止!「ボンバーでもあそこに飛んでいた」
絶好機にシュートはDFを直撃、大久保「たまたまDFに当たった」
平山が本拠地凱旋で大歓声。無得点に終わり「次、出られるかわからない」
嘔吐地獄から生還した内田が右サイドで躍動
2戦連続不発の岡崎、ブーイングに「燃えるタイプ」
選手採点
選手コメント
監督会見

TOP